猫という動物は、さまざまな鳴き声やしぐさによって、私たち人間に感情を伝えようとします。嬉しい気持ち、甘えたい気持ち、怒ってる気持ちなどを伝えるために、16種類以上もの鳴き声を使い分けていると言われています。かしこい動物ですね。
あなたはあなたの猫ちゃんの気持ちをよく理解できていますか。うまく意思疎通ができていますか。よくできているという人でも、もう一度あなたの猫ちゃんをよく観察してみてください。
じっくりと観察をすることで、より一層深いコミュニケーションをとることができます。今回は、猫の鳴き声の種類を大別してご説明しましょう。
猫の鳴き声で気持ちが分かる
あなたの猫ちゃんの心理
「ゴロゴロ」はくつろいでいる時の鳴き声です
猫が喉の奥のほうからゴロゴロと鳴らす音ですね。猫は信頼を寄せる相手に対して、ゴロゴロという音を出します。特にリラックスしているときや嬉しいときに多いです。
ゴロゴロという音を聞ければ、猫との良好な関係が築けていると言えるでしょう。あなたはいかがですか。ゴロゴロ言いながら寝てしまう場合、寝入った後にはゴロゴロ言わなくなります。
「ニャー」は飼い主に何かを訴えています
ニャーや、ニャーンという鳴き声は、私たちが一番よく耳にする鳴き声かもしれません。お腹が空いたときや、何かを訴えたいとき、不満を伝えたいときに鳴きます。この鳴き声を聞いたら、あなたの猫をよく観察してください。
何か意志を示したいときにはニャーン、不満を示したいときにはニャーオと鳴くことが多いようです。鳴き声だけではなく、声の抑揚やそのときのしぐさも、よく見るようにしてくださいね。
「シャー」は相手を威嚇するときに発します
猫がシャーと鳴くときには、脅威を感じる相手に対して威嚇をしようとしています。喧嘩をしているときの相手の猫への威嚇や、道端で会った犬や他の動物に対して、攻撃をしかける素振りをするのです。
もし見知らぬ猫にシャーと鳴かれたときには、むやみに近寄らないようが良いでしょう。自分の飼い猫や飼い犬などが襲われないように、気をつけてください。
「ウゥー」は喧嘩をしているときに発する声です
猫は体の奥からウゥーという声を出しながら喧嘩をします。怒っているときも同じような鳴き声です。とても低い声で絞り出すような声です。
あまり機嫌が良くない場合が多いので、低い声を出しているときには注意してみるようにしましょう。
「ンニャーオー」は相手を誘っている声です
猫は発情期になると、ンニャーオーという聞きなれない声を突然出します。これはオスがメスに対して、誘っている声なのです。とても甲高く、そしてしばらくの間続きます。
一匹のメスに対して、複数のオスが同時にアピールすることもあるので、猫の大合唱があちらこちらから聞こえることもあります。
「アオーゥ」はどこか具合が悪いことを訴えています
体が痛い、痒い、といった体の不調を訴えるときに、猫はアオーゥという鳴き声を発します。具合の悪さを訴えているので、どこが悪いのかをよく観察してあげてください。具合の悪い箇所は、猫のしぐさでも分かることでしょう。
普段は発しない声なので、アオーゥと鳴いていたら要注意です。必要に応じて、動物病院へ連れていくなど、対処してあげてください。
「チッ」は何かに向かっているときに発します
猫が鼻を鳴らしてチッという声を出したら、何か目標物に対して向かっているサインです。よしっ、いくぞ、という気持ちの表れでしょう。また、威嚇をするときにも、チッと言うことがあります。
猫は何に着目しているのか、注意深く観察してみてください。何か面白いことが起きるかもしれませんね。
いかがでしょうか。同じような鳴き声でも、ニャーとニャッでは、全く異なる要求をしていることがあります。ちょっとした声の長短や抑揚のつけ方しだいで、意味合いが違ってくるのです。
あなたの猫は、普段どのような鳴き声をしているのか把握できていますか。鳴き声のパターンをある程度つかめると、猫とのコミュニケーションが円滑になるので、格段に扱いやすくなります。ただし、今回ご紹介した鳴き声の種類はあくまで代表的な例です。
猫の体質や性格によって多少異なってくることもありますので、あなたの猫ちゃんの癖をよくつかんであげるようにしてください。意志疎通できるようになると、ますます愛猫への愛情も深まりますね。
まとめ
猫の鳴き声で気持ちが分かるあなたの猫ちゃんの心理・「ゴロゴロ」はくつろいでいる時の鳴き声です
・「ニャー」は飼い主に何かを訴えています
・「シャー」は相手を威嚇するときに発します
・「ウゥー」は喧嘩をしているときに発する声です
・「ンニャーオー」は相手を誘っている声です
・「アオーゥ」はどこか具合が悪いことを訴えています
・「チッ」は何かに向かっているときに発します