猫の咳に隠された7つの病気とその治療法

猫の咳に隠された7つの病気とその治療法

ケホケホ、フンフンと猫が咳をするのを聞いたことはありますか?このような猫の咳には、心配のない生理現象の他、病気のサインという可能性もあるのです。人間だって、肺や喉の調子が悪ければ咳をしますよね。猫だって同じで、どこかを悪くしているからこそ出る咳もあります。しかし、猫の咳は小さな音しか鳴らないことが多く、一見、咳をしているように見えない場合も。

でも、そこに重大な病気が隠れているのなら、早めに対処してあげたいですよね。何かあってからでは遅いのです。しかし、そうは言っても、猫の咳から病気を察知するのは難しいという人もいるでしょう。今回は、猫の咳に隠された様々な病気と、その治療法について、お伝えします。



 


猫の咳に隠された
7つの病気とその治療法

 


こんな咳は、病気の心配はない


猫の咳にも、病気ではなく生理現象から来るものがあります。例えば、鼻に違和感を覚えた時。こんな時は、「フンフン」と、鼻から小さく咳をします。また、喉、鼻の違和感があれば、逆くしゃみと呼ばれる「グーグー」という咳をします。こちらも異様な音に驚くかもしれませんが、病気ではない正常な反応です。

そして、人間でもありますが、水を一気に飲んで気管に入りそうになった時なども、咳をします。これらの生理的な咳は、長続きせずにすぐに治まりますから、一時的にこんな咳を聞いても、病気ではありませんので安心して下さい。

 


猫クラミジア感染症は目に注意


まず、病気の疑いその一として、様々な感染症による咳が考えられます。その中でも、猫クラミジアによるものが多く見られるようです。この病気は、咳よりも先に結膜炎などの目の症状が出るので、疑いがあるなら目の様子を見ましょう。ですが、咳が出るほどまで進行していると、肺炎や気管支炎になっている恐れがありますので、病院で抗生物質を投与してもらうことになります。また、他の猫にうつる病気で、特に子猫に感染すると、抵抗力が無いために死んでしまう恐れもあります。

 


猫エイズにはストレスをかけない


もう一つ感染症で考えられるのが、猫エイズウイルスによる感染症です。この病気によって咳が出る理由は、ウイルスに喉や肺が攻撃されるわけではなく、ウイルスによって免疫力が低下し、そのため別な細菌による二次感染を起こすためです。猫エイズ自体は現在のところ、完治させる術は無いので、できることは限られてきます。猫エイズを発症したら、一時的に症状が重くなり、一旦は回復しますが、徐々にまた悪くなっていく経過をたどることが多いです。ですから、飼い主側としては、猫にとってストレスにならない生活を送らせ、栄養のある食べ物を与えて、悪化させないようにしてあげるのが、一番の対処法です。

 


フィラリア症は呼吸に注意


フィラリアという寄生虫に寄生されることでも、咳などの呼吸器症状が出ます。このフィラリアは、犬に寄生することで有名ですが、実は猫にも寄生するのです。媒介となるのは蚊で、フィラリア持ちの犬を刺した蚊が猫を刺すことで感染します。フィラリアが体内に入ると、3~4か月後に肺動脈に達し、しつこい咳が出ることから症状が表れ始めます。このまま放置すると、フィラリアが死滅する際に、猫がアナフィラキシーショックを起こし、死に至る場合もあります。

治療法としては、薬でフィラリアを駆除するほか、炎症止めのステロイドや、呼吸を楽にする気管支拡張剤が投与されます。

 


風邪をこじらせ肺炎や気管支炎にならないように


猫も人間と同じく、風邪が悪化したり、カビ菌に感染したりして肺炎や気管支炎を併発すると、頻繁に咳をするようになります。他に原因となる病気がある場合は、その病気の完治に努めると、肺炎も良くなることが多いです。対症療法としては、気管支を拡張する薬を吸入させたり、酸素吸入を行ったりします。他には、安静を心がけ、体力が回復するのをじっと待ちます。肺炎や気管支炎は、長引くと体力を奪い、咳による肺へのダメージにより気胸を引き起こすこともあるので、なるべく早く治療してあげるべき病気です。

 


心臓病は乾いた咳


咳を出すのは、呼吸器の疾患だけではありません。色々な心臓病によっても、咳が出ることがあります。この場合は、ケホケホという乾いた咳が出ます。一番多く見られるのは肥大型心筋症で、心臓の壁が厚くなり、心室が狭くなることから、血液を送り出す量が減少します。この病気になると、肺に水が溜まりやすくなり、そのせいで咳が出るようになります。

治療法としては、利尿剤を与えて体内の余計な水分を排出しやすくし、心臓の肥大を抑える薬や、血栓予防の薬を投与して、家では、ストレスの少ない生活を送らせるようにします。

 


肺がんは転移から


猫も肺がんになり、それによって咳などの症状が出ます。最初から肺がんになるというよりも、別な場所にできたがんが肺に転移することによって肺がんとなることが多いようです。猫の肺がんは、手術で取り去ることも不可能ではありませんが、その後に他の部位に転移してしまう可能性もあるので、完治させることは難しいです。一般的な治療としては、抗がん剤を投与して、がんの進行を抑えることに尽きます。しかし、病状が進行しているのなら、抗がん剤の投与自体が猫の負担となるため、悲しいことではありますが、そのまま自宅で最期を看取ることになる場合もあります。

 

いかがでしたでしょうか。猫の咳から考えられる、様々な病気の可能性と、その治療法についてご説明しました。猫が咳をしている場合、生理的な心配のないものから重い病気に至るまで、数多くの原因が推測できます。その中でも、病気ではなかったり、軽い病気によるものならまだ安心ですが、既に命を諦めなければいけないような病気だった場合には、心を潰されるような思いをすることでしょう。ですから、猫が咳をしている様を見かけたら、「いつものことだ」なんて思わずに、念のため、病気の疑いが無いか、健康状態をチェックしてあげましょう。

症状は少しの咳しかなくても、猫の小さな体の中は、大きな病魔に蝕まれているかもしれません。猫の健康を守るため、しっかりと観察して、病気に気付いてあげられると良いですね。

 


まとめ


猫の咳に隠された7つの病気とその治療法とは

・生理現象による咳は、病気の心配はない
・猫クラミジア感染症は目に注意
・猫エイズはストレスを与えない
・フィラリア症は呼吸に注意
・風邪をこじらせ肺炎や気管支炎にならないように
・心臓病は乾いた咳
・肺がんは転移から