モモンガをペットにした人が実は困っている7つの事

モモンガをペットにした人が実は困っている7つの事
手のひらに乗るくらいの小さなペットのモモンガ。特に目を引くのが、愛らしく、まん丸でくりくりしている大きな目。そして、その目の上にちょこんと乗った小さな耳も魅力ですよね。

現在、ペットショップで扱っているのは、「アメリカモモンガ」と「フクロモモンガ」の2種です。そのうち「アメリカモモンガ」は数も少なく、ペットとして一般的なモモンガと言えば「フクモモ」という愛称の「フクロモモンガ」です。

しかしながら、人気が出てきたとは言え、なかなかペットとして飼うには、まだ少し未知数な部分も多く、ハードルが高いイメージのモモンガ。そんなモモンガ飼育の難しい点を考えてみましょう。そこで今日はモモンガをペットにした人が実は困っている7つの事についてお伝えします。ではご覧ください。

 


モモンガをペットにした人が
実は困っている7つの事

 

縄張り示しの為の臭腺からの匂い

一般に他のペットに比べ、モモンガは匂いで困ることは、あまりないと言われます。しかし、「フクロモモンガ」については、匂いが気になるという場合もある様です。「フクロモモンガ」は臭腺から匂いを発する事が重要な役割を果たすために、オスはおでこや腕、胸に、メスは胸と肛門に臭腺があり、特に、生後半年位になると、匂いが強くなります。

フクロモモンガは、臭腺から分泌物を出して匂いをつけることで、縄張りを示すのです。メスの場合は、おしっこもその役割となります。

 

排泄の「匂い」と「しつけ」の問題

排泄物を放置しておくと、かなり強い匂いを発しますので注意が必要です。飼い主さんや家族の生活にも影響しますので、まめに掃除をしましょう。不衛生な環境は、モモンガ自身の健康のためにもよくありません。

また、モモンガはケージにつかまった状態で排泄をするという特徴があるので、ケージ内のみならず、ケージ周りも汚れてしまいます。ケージ周辺の床や棚なども小まめに掃除をしなければいけません。匂いが部屋にこもらないように、出来る限り風通しをよくしておきましょう。

更に、モモンガに排泄の「しつけ」をするのは、かなり難しいものです。モモンガは、犬や猫の様に「しつけ」をすれば、一定の場所で排泄をするという習慣はありません。一旦、ケージから出すと、部屋の至る所で排泄してしまいますので、モモンガの行動範囲の清掃は覚悟しましょう。

 

夜行性の為、飼い主との活動時間の違い

モモンガは夜行性の動物です。基本的に昼間はずっと眠り続け、夜になると活発に活動します。飼い主さんが、夜型で夜遅くまで起きていて、朝はゆっくり昼近くまで寝ているという生活をしている方なら、ピッタリかもしれませんが、逆に、昼間大好きなモモンガと一緒に、たっぷり遊びたいと思い期待していた飼い主さんにとっては、いつ見ても寝てばかり、起こしても起きてくれないし…と物足りなくなる事でしょう。

しかし、この一点は注意して欲しいのですが、例え、昼型の飼い主さんに、つきあってくれる心の広いモモンガであっても、直射日光には、要注意です。本来フクロモモンガは夜行性なので、昼間は外を動き回りません。強い紫外線を浴びる事など無いという事は忘れないでください。

 

温度管理に緻密な配慮が必要

夏場、冬場の温度管理は、かなり神経を使い、しっかりしなければいけません。これが出来ていなければ、体調を崩したり、死んでしまう場合もありますので、十分な注意が必要です。

飼い始めた当初は、室内の温度を18~28℃くらいに保ち、少しずつ適温幅を広げていく事が大切です。ゆっくり、徐々に人間の生活環境に慣らしていって、温度によるストレスを受け難くしてあげる必要があります。

 

人慣れしにくい

最初は激しく威嚇される事もあるでしょう。気長に距離を縮めて行く事で、仲良くなる事が出来るようです。慣れれば、手から餌を受け取ってくれたり、手に蜂蜜をつけると舐めてくれるまでにはなる様です。

モモンガは臆病でデリケートな性格です。静かで快適な環境を作ってあげなければいけません。突然の大きな音などで気を失い、ひどいときには、命を落としてしまうこともあると言われています。 モモンガが安心して生活できる環境を用意出来ないのであれば、モモンガを迎える事は難しいかも知れません。

 

種特有の食生活への対応

旬の果物を用意し、満足できる食事の献立を考えてあげるのは、大変です。基本的には、フクロモモンガの食事は7~8割の果物・野菜類と2~3割のたんぱく質、と言われていました。近年では、ペットとしてのモモンガの飼育方として、この割合が見直される傾向にある様です。

勿論、個体差はありますので、一概に言えるものではありませんが、 個体によっては果物・野菜類とたんぱく質の割合が5:5でも体調が良いという事もあるそうですので、それぞれ体調を見ながら、適切な割合を見つける事も大切かも知れません。

また、必要なたんぱく質としてミルワームをエサとして与える事も多い様ですが、 昆虫を与えるのに抵抗を感じる飼い主さんもいるかも知れません。そんな方には、豆腐などの植物性たんぱく質を与えるのはどうですかという提案もあります。モモンガにとって、豆類はけっこう好まれる味ですので、一度試してみてはいかがでしょうか。

 

日常生活の中での怪我・人間との共通感染症

室内で遊ばせる際に、思わぬ怪我をしてしまう恐れがあります。ケージから出す前に、飼い主さんがしなければならない事があるのです。それは、怪我をするおそれのある人間の日常生活で身の周りにある物を細かにチェックし対処しておくことです。

例えば、先の尖った物などは片付け、小さな隙間はタオルなどでふさぎ入り込まないようにする、水のたまっている場所は水難事故を起こす恐れがある為、水は溜めておかない等、配慮が必要です。窓やドアがしっかり閉まっているのを確認する事も忘れてはいけません。

生き物ですから、病気は、つきものです。そんな病気の中でも、モモンガの場合、人と動物の共通感染症として腎症候性出血熱・レプトスピラ症・真菌症・エルニシア症・サルモネラ症・野兎病・ペストなどに感染する可能性がありますので、注意しましょう。

予防方法としては飼育容器や飼育用具を、こまめに掃除する事があげられます。また、定期的に飼育容器や飼育用具の水洗いと日光消毒を行うことも大切です。またモモンガとの過度の接触はさけ、遊んだあとは、必ず手洗いをしましょう。

 

いかがでしょう。一番気になる匂いや排泄に関する問題は、習性によるもので小まめな清掃やお手入れなど、飼い主の手間暇をかけて対応するしかありません。また、人間の生活にペットを合わせるのではなく、上手に共存出来る工夫をする事が必要なのです。

飛膜で空を自由に滑空する愛嬌たっぷりのモモンガ。勿論の事、ある程度大きなケージも必要で、ケージを置けるスペースが十分にあることも、必要不可欠と言えます。

更に、神経質なモモンガを複数飼いたいとお考えなら、ペアで飼う場合は除いて、一つのケージに複数飼うのは、望ましくなくモモンガの数だけケージが必要になります。その様な事から、まずは、モモンガが快適に暮らす事の出来る環境が用意出来るかどうか、じっくり検討した上で、迎え入れる事が必要です。

まとめ

モモンガをペットした人が困っているのは

・縄張り示しの為の臭腺からの匂い
・排泄の「匂い」と「しつけ」の問題
・夜行性の為、飼い主との活動時間の違い
・温度管理に緻密な配慮が必要
・人慣れしにくい
・種特有の食生活への対応
・日常生活の中での怪我・人間との共通感染症


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