いつの時代も、人々のアイドルであり続けるのはやはり可愛い猫ですよね。ふわふわで手触りの良い毛並みに、しなやかな身のこなし。そして大きな瞳で此方を見つめながら「にゃあ」と可愛らしく鳴く声に、自分にじゃれて甘えついてくる姿は、ほんとうに可愛らしくて、誰をも虜にしてしまう魅力を持っています。
しかし、いくら可愛い猫と言っても、しつけがうまくできていない猫となれば、飼っているととても大変です。大声で泣きわめいたり、糞尿を好きな場所で自由にされたり、家の中の物を引っかいたりしてめちゃくちゃにされたらたまりません。
そこで今回は、可愛い猫をしつける重要なポイントをお伝えします。このポイントを押さえ、しっかりとしつければ、あなたの猫はただ可愛い猫だけではなく、更に自慢できるくらいお利口な猫になることでしょう。
可愛い猫に育て上げるための
7つのしつけ
お留守番のしつけ
猫はお家の中が大好きで、群れで行動せず、大概は一匹で行動する動物なので、お家に一匹にしておいても大丈夫だといいます。給水器や給餌器、予備のトイレを用意し、猫が快適に感じられる温度と環境を保つことができていれば、1、2日家を空ける程度なら問題ないでしょう。
ただ寂しがりやで甘えん坊な猫だと、家を空けている間に物を壊したり、飼い主を探して一日中鳴いていたりすることがあります。そういう場合は猫が寂しがらないように、飼い主の匂いがついたものを置いていったり、壊されたり、食べられたりして危険そうなものは片づけ、猫が外に出ないようにしてから出掛けましょう。
また2日以上家を空ける場合は、誰かに頼んで預かってもらったり、ペットホテルやペットシッターを利用して、自分のいない間に猫の様子を見たりお世話ができるようにして、いつも自分の可愛い猫に気を配るようにしておきましょう。
トイレのしつけ
元々猫は砂場や土の上でおしっこをする習性があるので、砂のトイレは比較的しつけがしやすいと言われています。猫はなるべく広いトイレで、人通りが少なく、落ち着ける場所をトイレとして好みます。また綺麗好きなので、寝床や餌場から離れた場所にトイレがあるといいでしょう。
そして1度その場所におしっこをすると匂いがつき、またその場所におしっこをしてしまう可能性が高くなります。トイレと違う場所にしてしまった場合は、消臭スプレーなどでおしっこの匂いをきっちり消しておきましょう。
猫がおしっこやうんちをしたそうに床の匂いを嗅いでウロウロして落ち着きがない場合は、慌てずにやさしくトイレに置いてあげましょう。失敗しても猫を叱りつけてはいけません。逆に怖がらせてしまい逆効果になります。なので根気よくしつけ、成功したらたくさん褒めてあげるようにして下さいね。
ひとの食べ物をとらないしつけ
ひとの食べ物をとるのは、興味本位やいたずらからだといいます。飼い主さんが美味しそうに何かを食べているのを見たら「どんなものなんだろう、どんな味がするんだろう」と気になって気になって、とってしまうのです。
ひとの食べ物は、塩分や糖分が猫にとってはとても高く、食べるだけで猫の体に悪いものばかりです。可愛い声やおねだりに負けず、食べ物を手の届かない場所に隠す、食事中は別の部屋に猫をおいて近づかせないことを続ければ、だんだんと猫も「もらえないんだな」と理解して、人の食べ物に興味をなくしていくようになります。
悪戯をなくすしつけ
猫が悪戯をするのは、構ってほしい気持ちがエスカレートしての行為が多いのですが、いちいちそれに反応して構っていると「これをしたら構ってもらえる」と勘違いをしてまた悪戯を繰り返してしまいます。
でも悪戯をしてキツく叱れば、飼い主を恐怖心から敵対してしまうので、体罰は以ての外。絶対にしてはいけません。ではどうしたらいいのかというと、悪戯をしたら嫌な目にあう事を教えてあげることが重要になります。
例えば、手を叩いたりして大きな音でびっくりさせたり、猫の嫌いな柑橘系の匂いを嗅がせたり、水スプレーを吹きかけたりと、簡単な罰を与えます。そうしておとなしくしていて悪戯をしていないときには、撫でて構ってあげたり、おやつをあげてご褒美を与えることで「悪戯しないといいことがある」ということを理解させてあげましょう。
鳴き癖をなくすしつけ
猫が頻繁に鳴いてくるのは、要求鳴きのためだと考えられます。「構ってほしい、ご飯をもっとたべたい」とわがままを言っているのです。そういう場合は、徹底的に猫を無視しましょう。ここで自分が折れてしまうと、猫に「鳴けば飼い主さんはなんでも自分の言うことを聞いてくれる」と思われてしまいます。
そのために目を合わせない、話かけない、猫の方を見ないようにする…などと、鳴き声を聞こえていないふりをします。しつこく鳴いて擦りよってきたとしても、負けずに無視を徹底し、猫が鳴くのをあきらめさせていきましょう。
また鳴かないでいるときだけ、充分に遊んであげたり、撫でてあげることや、猫が要求しないくらいたくさん構ってあげることも大切です。
引っ掻きや噛み癖をなくすしつけ
引っ掻きや噛みつきは、狩りの本能を持つ猫には当たり前の行動です。完全になくすことはできませんが、痛くない加減を教えてあげることが大切です。これは子猫のとき、兄弟や親とじゃれつきながら自然と教えられることですが、人となるとなかなか難しいです。しかし大人の猫になるにつれて、飼い主さんの反応等から察して、加減を理解していくといわれます。
猫と遊んでいる最中に引っ掻きや噛みつきに合う時は、一方的に叱りつけたりはせず、もしかして、しつこく触りすぎたかもしれない、遊んでエスカレートしすぎてしまったのかもと猫の気持ちをよく考えて、仕方がないことだと広い心で接しましょう。
それでもしつこいようなら「痛い」と大袈裟に声に出してアピールすることも、「きっとすごく痛くしてしまったようだから、気をつけなくちゃ」と猫が理解を深めることに繋がります。また自由に引っ掻いたり噛めるおもちゃを使い、飼い主の手ではなく、おもちゃで遊ぶようにすることで、引っ掻きや噛む欲求を満たすようにしてあげるとよいでしょう。
外へ出ないようにするしつけ
猫は自分のテリトリーの徘徊をする習性があるため、外に出るのをやめさせるときには、徐々に出ないようにさせるより、もうきっぱりと猫を外に出られないようにしてしまうことが重要です。家の中でも充分スペースがあればテリトリーとして認識し、時間は掛かるかもしれませんが、外へはだんだん出たがらなくなりますよ。
猫を外に出していると、知らないところで糞尿をしてしまって問題になったり、誤飲、誤食の原因や、ノミダニがついたり、事故に巻きこまれたり、野良猫と喧嘩して怪我をしたり、病気を移されたり、知らないところで望まない妊娠をされてしまったり…と、たくさんの問題を抱えてきてしまいますから、ペットとして飼うのであれば、なるべく猫を外に出さないようにしたいですね。
いかがでしたか。この紹介した7つのポイントを抑えることで、あなたのペットの可愛い猫が、飼い主の自分にも、飼い主ではない自分以外の人たちにも、更に可愛い猫に見えてくることは間違いありませんね。可愛い猫のおねだりに、ついつい私たちは甘やかしてしまいがちになりますが、これもパートナーの猫と自分の良い生活や関係性を築き上げるためであり、しつけはとても重要なことなので、責任を持って忍耐強く教え込んでいきましょう。
また、しつけの際に可愛い猫に裏切られたと感じてイライラしてしまうことや、ショックを受けることもたくさんあるかもしれませんが、きまぐれで自由なのが猫であるので仕方がないと、どうか猫を強く叱りつけることだけは、絶対にしないように気をつけて下さいね。
猫がしつけを理解するときは、あなたのことを信頼し、大切に思っている証ですから、少しでもできたら優しく褒めてあげて、しつけの際に冷たくしてしまった分、たくさん可愛がってあげてください。そうすることで、あなたの猫は更に可愛い猫として成長し、あなたのベストパートナーへなっていってくれることでしょう。
まとめ
猫のしつけの7つのポイントは…・お留守番には給水器や給餌器、予備のトイレ、飼い主の匂いがついたものを用意しておく
・トイレには砂を使い、また猫が落ち着ける場所にトイレを置く
・ひとの食べ物を猫の手の届く場所に置かない、食事中は猫を別の部屋に猫をおく
・叱りつけず、悪戯すると嫌な目にあうことを理解させる
・要求の鳴き癖は、徹底的に無視する
・引っ掻きや噛み癖の要求を満たすために、おもちゃで遊んであげる
・きっぱりと外に出られないようにし、家の中を猫のテリトリーにさせる