さて、マンションでのひとり暮らしでも猫は飼えるでしょうか。答えはYESです。ペット禁止のマンションでさえなければ猫は最適なペットになります。1日の大半を寝て過ごす猫はひとりでお留守番だってへっちゃら。
猫を飼いたいけど、マンションじゃあちょっと無理かななんて思わなくてもいいのです。帰宅して真っ先に猫を抱っこして、寂しかったね、お留守番お利口だったねなどと、愛情たっぷりの声をかけてあげましょう。
うるさい飼い主さんがいなくて、猫は本当は1日中自由気ままに過ごしていたんだけど、少しは飼い主さんのご機嫌をとってあげようとばかりに、さびしかったニャーと足に頭をスリスリしてきます。猫はとっても甘え上手。
1日中寝ていたのでおなかもあまりすいていないのだけれどもニャーとなけば、「おなかがすいたのね、フード食べようね」とおいしいキャットフードがでてきます。こんな猫の1日を追いながら、猫のために整えるべき環境を7つにわけました。
猫を飼いたい人がまず整えるべき7つの環境
寝床で用意するものは?
猫は暑さ、寒さにとても敏感です。暑いときは家中で一番涼しいところを見つけてそこで寝ています。猫が寝ているところが涼しいところだと思って間違いありません。「あら、こんなところに寝ていたのね」と抱っこすると、まだ眠いのだニャーといって鳴きます。猫の寝床、夏は特別に用意するものはありません。
さて、冬です。寒さに弱い猫は日だまりや暖かいところを見つけて寝ています。布団に入ってきたり、毛布にくるまったりと暖かいところにもぐりこんで寝ています。猫用のクッションや毛布などを用意するといいでしょう。
猫のごはんについて
さぁ猫の朝ごはんです。食器は猫のフード用と飲み水用の2枚を用意します。食器をのせるトレーがあればなおいいでしょう。
猫もトレーの場所がフードだとすぐに覚えることができます。食事のあとは、トレーごと引き上げて洗うことができるので、食器を手軽に清潔に保つことができます。清潔好きな猫にはいつもきれいな食器がうれしいニャーなのです。2匹以上の多頭飼いの場合は、猫の数だけ食器の用意をしましょう。
銘銘の食器で猫ごとのフードの量をチェックしたり、調節したりする必要があるためです。子猫とシニア猫というように猫に年齢差がある場合は、フードの種類も異なるために特に食器分けに注意してください。
猫はキャットフードにこだわります
おなかがすいたときは、おなかがすいたニャー、ごはんまだですかニャーといって鳴きます。朝の鳴き声はだいたいご飯の催促だと思って間違いありません。キャットフードは猫の年齢に応じて用意します。
生後4週間未満の子猫は猫用のミルクを与えます。人間用の牛乳は下痢をする可能性があるので必ず猫用を選んでください。食器から飲めない場合は猫用の哺乳ビンを用意します。1年未満の子猫は離乳食から始めて普通食まで進めます。
子猫は一度にたくさん食べることができないので3~4回に分けて与えます。1年を過ぎたころから1日に2回の食事にします。キャットフードも子猫、成猫、シニア猫用などの年齢別。形状もドライ、ソフト、ウエットなどのタイプ別。
オプションで室内猫用、毛玉ケア用などと種類が豊富です。猫のタイプに合わせて選んでください。
トイレで準備するものは?
食事のあとはトイレです。市販のトイレ用のプラスチックの箱に猫砂、おしっこシート、スコップなどのトイレグッズを用意します。
排泄物は猫砂に記載の方法で処理します。ペットショップなどから直接自宅に連れてくる場合は、猫がそれまで使っていたトイレの猫砂や臭いのついた布などをもらってきて自宅のトイレに設置します。するとすぐに自分のトイレの場所を覚えます。上手にトイレができたら「おしっこ上手ね」などと思い切りほめてあげましょう。猫もほめられるのがうれしいニャーとすぐにマスターします。
多頭飼いなどのストレスの多い環境にいる猫、去勢・避妊をしていない猫などは、トイレ以外の場所にマーキング(臭いつけ)をする困った猫ちゃんもいます。マーキングは適切な手当てが必要です。獣医さんとよく相談してください。
猫グッズいろいろあります
トイレのあとは、猫と遊びましょう。遊び道具やおもちゃもいろいろ市販されています。猫の個性に合わせて選んで一緒に遊んでください。
猫は何の変哲もない長いひも状のものも大好きです。ひもを追いかけて猛ダッシュする猫はキュートのひと言。癒されることまちがいなし。おもちゃのほかに必要なグッズは猫用爪とぎ器です。爪とぎは猫の習性でもあります。
室内の家具などで爪をとがせないようにしっかりとしつけてくださいね。そのほか、猫用ブラシやコーム、これらは身だしなみに欠かせないグッズです。それに猫用シャンプー、リンス(猫がいやがらなければね)。獣医さんへのおでかけのためのキャリーバッグも必要です。
猫の健康チェックはとっても大切
猫を遊びに誘ってもいつもとちがってぐったりしているなどは猫の病気をうたがいってください。日頃から猫の健康管理には気をつけたいものです。
去勢・避妊は飼い主さんの責任。望まない妊娠を避けるためにも生後すぐに獣医さんと相談して適切に手術をします。室内飼いでも脱走してほかの猫から感染症をもらったりするので予防接種も必要です。
獣医さんに予防接種のスケジュールを立ててもらいましょう。猫エイズ、猫白血病などの感染症や、猫糖尿病、猫腎不全、猫泌尿器症候群、猫ノミアレルギーなどの病気には気をつけましょう。日頃から、トイレチェック、挙動チェック、鳴き声チェックなどで健康チェックも抜かりなく。
猫に最後まで添い遂げよう
健康チェックで猫を見守っていても、病気や事故、寿命などで命が尽きるときがやってきます。そのときは猫との思い出にひたり心置きなく別れを惜しんでください。その後はペット用の葬祭場などを利用して猫を見送ります。ペット用の葬祭場については獣医さんやお住いの自治体に問い合わせたり、ネットで検索したりして探します。ペットロスの状態に陥る飼い主さんもいることでしょう。
ペットロスの書籍やネットでの書き込みで思いを共有することで慰められることもあります。また、ペットロスを回避する手段のひとつとして、飼い猫がシニア期を迎えたら新しく子猫を飼うことも提案されています。
シニア猫が子猫のパワーをもらって元気がでたりすることもあるからです。飼い主さんも子猫という新たな生きがいを見つけて、シニア猫のペットロスを軽減することができるといわれています。
いかがでしたか。ペットに猫を飼いたいと思ったときに、猫のために何をそろえたらいいのか。
寝床やキャットフードはどんなものがいいのか。トイレトレーニングはどうしたらいいのか。はたまた、ちまたにあふれている猫用グッズは本当に必要なのか。
病気を予防するためにはどんなことに気をつけたらいいのか、猫の看取り方はどうしたらいいのかなどを7つのポイントにわけました。
最後に、猫を飼いたい人へのアドバイスは、ズバリ猫にたっぷりの愛情をそそぐこと。これで決まり。
まとめ
猫を飼いたい人がまず整えるべき7つの環境・寝床で用意するものは?
・猫のごはんについて
・猫はキャットフードにこだわります
・トイレで準備するものは?
・猫グッズいろいろあります
・猫の健康チェックはとっても大切
・猫に最後まで添い遂げよう