猫には実に多くの種類があります。またその猫の種類によっては性格やタイプに多く見られる傾向もあるものです。淋しがり屋の子・活発な子・気の荒い子・穏やかな子。そして飼い主さんが忙しく家を留守にしがちな場合、どの様なタイプの猫ちゃんであっても一人でお留守番は可哀想かな~と飼い主さんは一度は思うものです。そして多頭飼いを検討する方も多く猫ちゃんがいるご家庭では多頭飼いしているご家庭も案外少なくないようですね。
実は我が家もいつの間にか4匹の猫ちゃん達が暮らす立派な猫屋敷になってしまいました。激しいじゃれあいもたまにはありますが比較的仲良しさんの4匹です。そんな多頭飼いを検討している方に猫の種類、飼っている先住猫と相性の良い組み合わせにはあるのかについてお伝えします。
猫の種類、飼っている
先住猫と相性の良い組み合わせ
相性を決める最大のポイントは『性格』
一人のお留守番が可哀想とか社会性を身につけさせたいとかとにかく飼い主さんが猫好きで猫に埋もれたい・・・とか多頭飼いをしたい理由は色々ありますよね。でも先住猫がいるご家庭に新しく猫を迎え入れる際に最も気になるのは先住猫との相性です。とはいえ色んな猫を連れてきてお見合いをして決めるというのはなかなか難しいことです。
ならば猫の種類によっては性格にも傾向があるという点に着目するのが一番妥当ですよね。性格には個体差があるのは当然のことですがその猫の種類の特性や傾向を知ることはとても大切です。『おとなしい』猫の種類同士や『活発』な猫の種類同士などなるべく似た気質の猫を選べばスムースな人間関係ならぬ猫関係が持てる可能性が高いのでお勧めです。
一般的に長毛種はおっとりタイプで短毛種は活発/なタイプという傾向がみられ短毛種と長毛種を一緒にすると性格は真逆になり上手くいかないケースも少なくないようですので避けた方が無難かと考えます。その点総合的にバランスが取れていて順応性も高く多頭飼いに向いているのはアメリカンショートヘア・ノルウェージャンフォレストキャット・マンチカンなどの猫の種類です。
性格別相性をみてみると懐くと甘える性格の子には誰とでも仲良くなれるような愛嬌のある性格の子がピッタリ。寂しがり屋さんの先住猫には同じように寂しがる性格の新米猫。引っ込み思案の性格の子と積極的に寄り添ってくる性格の子がベストなのです。また同性同士では縄張り争い意識が働いてしまう可能性が高くなかなか仲良くなりにくいケースも多いといいます。
年齢別な相性は先住猫が子猫の場合には子猫か成猫が良く成猫の先住猫にはできれば子猫が○で成猫でも△。先住猫が老猫の場合には新たに猫を飼うことはお勧めしません。その理由は9歳以上の老猫になるとほとんどの場合社会性が欠如していたり体力的なバランスが取れず思わぬ事故が起こる可能性があり多頭飼いには向きません。
先住猫優先がルール
新入り猫が来ると目新しいのも勿論ですがとにかく早く懐いて欲しいとか新生活に慣れて欲しいという飼い主さんの親心でつい新入り猫を構いがちです。しかしそこで注意して欲しいのは何事もあくまで先住猫を優先してあげることです。猫という生き物はプライドも高く案外ヤキモチ焼きで昨日までは自分が我が家の主役だったのに突然皆新入りにばかり優しくして・・・なんて感じるとふてくされてしまうのです。
そうなると相性も何も関係ありません、「新入りの癖に生意気!」となってしまうのです。猫の種類の相性を気にするよりもまずは飼い主さんの猫達への対応の在り方を考えるべきです。それが先住猫の納得がいく対応であればきっと上手くいくはずです。それと先住猫が子猫の場合なら基本的にはあまり相性を気にせずに飼っても仲良くできるケースも多いものです。
猫は元々警戒心が強いものです。引き合わせ方にはコツがいります。先住猫のテリトリーにいきなり新入り猫を無神経に入れることはNGです。先住猫に強いストレスをかけることになりますから飼い主さんは充分気を付けるべきです。最初はペットケージなどを利用して完全に隔離した状態で先住猫と対面させるのがコツです。ゆっくり時間をかけて徐々に慣れさせるのです。
当然ですが先住猫の目の前で新入り猫を構いすぎてはいけません。先住猫を一番に扱い変わらぬ愛情を注いでいるというアピールはしてあげて下さい。猫同士の序列を示す表現は常に心掛けます。他の猫にあっても威嚇しない猫の種類もいます。その場合その猫は他の猫を気にしていないのではなく威嚇する度胸がない、或いは気弱な性格の可能性が考えられるのです。もし気弱な猫なら相手に威嚇することではなく共存を選びます。
メインクーン
とても聡明で意志が強く温和で物静かな性格の子が多い猫の種類の代表はメインク―ンです。一般的にとても人懐っこい猫ですがかといって過度にベタベタ甘えてきたりはしないタイプです。自分以外の人や動物達とは一定の距離を保ちながらさりげなく一緒の空間にいるのを好みます。
性格は穏やかで常にリラックスしてのんびりと行動する猫の種類です。なかでも一般的に雄は甘えん坊。雌は独立心旺盛で気取りやさんです。全体的には茶目っ気がありとても可愛い性格をしています。まるで犬の様だと表現されるように飼い主さんとボール遊びをしたりもできる子が多いタイプです。
メインクーンのその穏やかな気質ゆえ他の猫種・子供・犬とも比較的仲良く暮らしていける猫の種類です。多頭飼いにも適した猫です。
アメリカン・ショートヘア
順応性が高く多頭飼いに向いているタイプの代表選手です。今回のテーマに限らず長年猫の種類人気ランキングの上位の常連さんであるアメリカン・ショートヘアは猫の中でも穏やかな性格の子が多く更に賢いタイプの猫の種類として広く知られています。また飼い主さんはじめ様々な人や猫は勿論、犬など他の動物とも仲良く出来る社交性の高いタイプで多頭飼いには適しています。
名前に「アメリカ」とはついていますが実際には欧州から米大陸への移民によって持ち込まれた猫が祖先です。体格はごく標準的でその被毛タイプは短毛種です。性格は穏やかで陽気。賢く好奇心旺盛です。しかし野性的な性質が残っている部分もあり狩りなどの名残のような激しい運動欲求も強く家具を引っ掻くなどの人間から見た問題行動をしてしまうこともあります。
オシキャット
猫の種類の中でオシキャットは多頭飼いに向くタイプです。子猫が先住猫のいるおうちに行っても全く問題はありません。ブリーダーさんから譲り受けるならアットホームな環境で沢山の家族の中で充分な期間過ごしていた子を紹介して貰うのが理想的です。
他の子猫や大人猫に慣れていて小さいうちからきちんと社会性を身につけていれば先住猫が沢山いる多頭飼いの家庭でも安心です。またその後他の猫が来て先住猫の立場になる場合でも心配はいらないと聞きます。元々猫は順応性があり仲間とも馴染みやすいものなのです。
特にオシキャットは仲間同士仲良く出来る猫種で個体差はありますが馴染むのにもそれほどの時間は必要ないようです。もし先住猫がわがままな1人っ子タイプだとしても望ましい環境で育ち社会性を身に付けた子猫を迎えることで性格や行動まで矯正することが出来るといいます。
いかがですか。以上が猫の種類、飼っている先住猫と相性の良い組み合わせです。猫の多頭飼いのメリットは飼い主さん側の意見は大好きな猫達に囲まれて暮らすのはとても幸せで癒されることです。猫ちゃん側の意見は仲間ができるてお留守番も淋しくないことです。
しかし一方では多頭飼いのデメリットもあります。例えば健康管理面で言えば1匹だけなら猫の食事の様子や排泄の様子が明確で状態を把握しやすく健康管理も簡単ですが多頭飼いでは特定が難しいケースも起こって来ます。また体調の変化に気付くのが遅れると感染症・ウイルスを蔓延させてしまうことにもなります。
今回猫の種類、かつ新米猫をテーマにお話ししましたが先住猫との相性を見るには結局は猫の種類というよりも個体差、一般に雌同士や雄同士など同性の場合喧嘩になりやすいとか年齢差がある場合には高齢猫にストレスがかかるなどがより重要になってくるものです。ですから猫の種類として考えるなら先住猫を刺激しない性格的に社交性があるタイプや温厚なタイプなどを選ぶのが望ましいという結論です。
個体として考えるなら『年齢の近い異性の猫同士』が良い組み合わせ。或いは可能であれば同じ母親から生まれた兄弟がいるならその子を連れて来るのが良いのです。
まとめ
猫の種類、飼っている先住猫と相性の良い組み合わせ
・相性を決める最大のポイントは『性格』
・先住猫優先がルール
・メインクーン
・アメリカン・ショートヘア
・オシキャット