猫と一緒に暮らしていると、表情やしぐさ、鳴く声などで猫の方から飼い主にコミュニケーションをとろうとしてきます。そんなとき、飼い主も「なに、なに」って分かってあげようとしますよね。
猫は気まぐれのようで、実は甘えん坊だったりするのです。そこで、猫の鳴き声の変化を聞きわけながら、猫の気持ちをできるだけ理解して、甘えたい時は思いっきり甘えさせてあげましょう。
いろいろな鳴き声を聞いていくうちに、「あ、これはこう言ってるな」「今はこうして欲しいんだな」となんとなく分かってきて猫との距離が、さらに近くなりますよ。
猫の鳴く声の違いで分かる、
飼い主に伝えたい7つの意味
「ニャー」と鳴くのは、ちょっと聞いてほしい時
これは、よく聞く鳴き方です。飼い主の顔をじっと見て「ニャー」と鳴きます。きっと何かを訴えているのでしょう。
「あー、たいくつだー」「おなかすいたー」。家の中に入りたい時や、部屋に入れてほしい時などにも「部屋に入れてー」とか。
そんなに強い要求ではないけれども、聞いてもらえたら嬉しいな、ぐらいの鳴き方です。
「ニャーー、ンニャーー」と鳴くのは、お願いをぜったい聞いてほしい時
「ニャー」より強い訴え。「なんか食わせろー!!」「部屋に入れろー!」とか。
子供がオモチャ売り場で「あのオモチャ買って~」って泣いたり、楽しい場所から帰るときに「やだー、帰りたくないよー」って叫ぶようなものです。
いわゆる、ちょっとわがままな気分のときの、猫の鳴き方なのかも。だから、そのまま放っておいて鳴きやむ猫もいますが、さらに大きな声で鳴く猫もいるのです。
「グォーーン、オーーン」と鳴くのは、せつない気持ちを分かってほしい時
発情期になると、よく鳴きます。人恋しいならぬ猫恋しくなるような鳴き方です。家の中をあちこち歩き回りながら、窓の外を眺めながら鳴きます。
人間なら、彼氏や彼女に「会いたいよ~」って思うのと同じような気持ちでしょう。シングルなら、彼氏や彼女が欲しいなあ、とか合コンしたいとか・・・。そういったところでしょうか。
発情期の猫は、なんだか寂しいとかせつなくなっているから、そっと撫でて慰めてあげてください。
「シャアーッ、シューッ」と鳴くのは、自分の弱さを相手に見せたくない時
喧嘩する前、威嚇しながら鳴く鳴き方です。家の中なら、先住猫が、新入りの猫が来た時などに「なんでここに来た」「自分の方が上だぞ」と、まるで威張ったような鳴き方です。
気が小さくて気が弱いくせに、自分の方が上だぞ、自分の方が強いんだぞと強がっているのです。そのまま喧嘩が始まる事もありますが、威嚇しながら「シャーッ」と鳴くだけで終わる事もあります。
本当は、飼い主に「どうしたらいいんだ」「なんとかしてくれ」と助けを求めているのかもしれません。ちょっと遠くから様子を見ましょう。
「ンゴォー! ギャオー! ビャー!」と鳴くのは、売られたケンカを買うべきか迷っている時
喧嘩相手に威嚇されて、「やめてくれー」「攻撃しないでくれー」と、とりあえず必死で叫んでいます。
相手の猫が「おー、わかったわかった。今はやめとくよ」と思ってくれたら退散してくれるだろうけど、「おっ、こいつちょっとからかってやろう」と喧嘩をふっかけてくる猫もいます。
それは、相手がそと猫でもうち猫でも急に始まります。この鳴き声で、飼い主に「たすけて~」「喧嘩したくないよ~」「どうすればいいの~」って必死に助けを求めているのかも知れません。
「ミャーオゴロゴロゴロ、ゴロゴロゴロ」と鳴くのは、どうしようもなく甘えさせて欲しい時
飼い主のからだに、身体をすり寄せてきながら鳴きます。これは思いっきり甘えたい時のサインです。「ねぇ、抱っこして~」とか「ブラッシングして~」とか。
こういう時は、やさしくコミュニケーションを取ってあげましょう。ひざの上に乗せたり、ブラッシングとかしながら、名前を呼んであげましょう。
それだけで猫は「あーしあわせー」「愛されてる」って再確認ができるのです。
声に出さずに『ニャー』と鳴くのは、飼い主との愛情を確かめる時
ときどき、飼い主が猫の顔をのぞきこむと、口は『ニャー』って動いているのに、鳴き声が聞こえない時があります。
「どうして?」「具合が悪いの?」とか心配する飼い主もいると思います。猫同士ではちゃんと「ニャー」って聞こえているそうです。これは、猫が飼い主のことを完全に信頼している証拠だともいわれています。
猫自身は、ちゃんと鳴き声が聞こえていると思っているので、「この声もちゃんと聞こえてるよね」「わかってくれてるよね」って、飼い主を信じて発する『ニャー』なのです。
でも、本当に具合が悪くて「声を出すのがしんどい」って猫もいるので、それも飼い主の愛情で、ちゃんと猫の『ニャー』を聞き分けてください。
このように猫が鳴くのも意味があるんだなと思ってもらえたら嬉しいです。鳴き方によって猫は猫なりに飼い主に分かってもらおうと、頑張って言葉を発しようとしているのです。
そう考えると、これまで普通にそばにいてくれた猫のこと、猫の気持ちをもっと分かってあげようと耳をすませたくなりませんか。猫は本当はおしゃべりな動物なのかもしれませんね。
今日あったことや、猫なりの悩み相談など、いろいろなことを飼い主とおしゃべりしたいと思ってるんじゃないでしょうか。
だから顔を見て「ニャー」って鳴いたら、ときどき「なに?」って聞いてあげるだけでも、きっと猫は心でうれしいと感じているはずです。
まとめ
猫の鳴く声の違い、飼い主に伝えたいのは
・「ニャー」と鳴くのは、ちょっと聞いてほしい時
・「ニャーー、ンニャーー」と鳴くのは、お願いをぜったい聞いてほしい時
・「グォーーン、オーーン」と鳴くのは、せつない気持ちを分かってほしい時
・「シャアーッ、シューッ」と鳴くのは、自分の弱さを相手に見せたくない時
・「ンゴォー! ギャオー! ビャー!」と鳴くのは、売られたケンカを買うべきか迷っている時
・「ミャーオゴロゴロゴロ、ゴロゴロゴロ」と鳴くのは、どうしようもなく甘えさせて欲しい時
・声に出さずに『ニャー』と鳴くのは、飼い主との愛情を確かめる時