最近、「猫と暮らす事が条件」という猫付き賃貸マンションが話題を呼んでいるのをご存知ですか?捨て猫保護団体と、不動産会社のコラボで企画されたマンションですが、入居待ちがでるほど人気なのだとか。
猫は犬同様、人間の暮らしに寄り添い、喜びも悲しみも分かち合える大切なペットですよね。世界中で一番人間に愛されている動物かもしれません。しかし、悲しいかな現代人の 10人に1人は猫アレルギーだという報告もあります。猫アレルギーは、すぐには発症しません。猫と暮らしてから半年程度たってから気がつく場合もあるそうです。
そこで今回は、もしかして、猫アレルギーかも?と思った時に気をつけたい7つの留意点についてお伝えします。ではご覧ください。
猫アレルギーの症状がでた時に
気を付けたい7つのこと
猫アレルギーの症状
まず、猫アレルギーの症状を知っておきましょう。
●目のアレルギー症状:かゆみ・充血・涙・腫れ
●鼻のアレルギー症状:かゆみ・鼻水・くしゃみ・鼻づまり
●のどのアレルギー症状:痛み・咳・喉がぜーぜー言う
●皮膚のアレルギー症状:赤い発疹・かゆみ
●その他のアレルギー症状:胸を締め付ける感覚・唇の荒れ・喘息のような咳き込み・花粉症様症状
いかがですか。猫アレルギーは発熱こそありませんが、風邪の症状に非常に良く似ています。風邪でも花粉症でもない、思い当たるといえば、猫を飼って半年位、、?という場合は、猫アレルギーを疑ってもみても良いかもしれません。
病院で検査をしてみる
病院では少量の血液を採取するだけで結果がわかる検査があります。猫を飼う前に、事前テストをしてみても良いかもしれません。RAST検査と言われる検査をすると、簡単に猫アレルギーを調べることができます。保険は利きませんが皮膚科や大きめの病院で、猫アレルギーの検査が出来るか問い合わせ、出来れば家族の方も検査をされると良いでしょう。
猫アレルギーの発症期間は人それぞれなので、いつ発症するかは分かりません。あらかじめ自分の体内に抗体があるか知っておくだけでも、今後役に立つはずです。
高性能空気清浄機を使用する。
猫アレルギーの原因となるアレルゲンは、花粉症のアレルゲンよりも極めて小さいため、一度空気中に放出されると数ヶ月から数年もの間、部屋の中に付着、浮遊する事もあります。
出来れば、HEPAフィルター使用の高性能空気清浄機を部屋の中で使用する事がおすすめです。このフィルターは、JIS Z 8122 によって、「定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタ」と規定されています。これでかなりの猫アレルゲンを減少させる事ができるはずです。
ウール商品を部屋に置かない、身につけない
カーペット、絨毯、マット類はアレルゲンが付着しやすい場所です。フローリングにするかウールを使用しないビニールカーペットに取り替えましょう。
ベッドルームにも猫が入る場合は寝具類もこまめに洗濯して下さい。忘れやすいのが、カーテンやぬいぐるみです。ここもアレルゲンの温床になりますから、こまめにチェックして下さい。また、自分の部屋着にも要注意です。猫のアレルゲンが付着しやすいウールや起毛のセーター等は避けた方が無難です。
週に2回は猫のシャンプーを
猫のアレルゲンは、猫の皮膚中に存在する脂腺(しせん)から分泌されます。特に首や顔周辺の毛に多いようです。もう1つ、顎下腺(がくかせん=あごの下にあり、唾液を分泌する組織)から放出されるアレルゲンもあります。
毛づくろいするときに毛やフケに付着して空気中に飛び部屋に広がっていきます。こまめに猫のブラッシングをし、週に2回は専用のシャンプーで猫を洗う様にして下さい。これだけでかなり効果があるとの報告もあります。
去勢手術をする
飼い猫は去勢手術を済ませていますか?メス猫は勿論、オス猫も去勢をする事で発情期の泣き声やマーキングをしなくなります。そして猫アレルギーの一番の原因となる、猫の脂腺から分泌されるFel d 1と呼ばれる糖タンパクアレルゲンも減少させます。
飼い主にとっても猫にとっても去勢手術はメリットがあります。難しい手術ではありません。オス猫の場合は開腹手術ではないので日帰りで数時間で終わります。ぜひ検討して下さい。
専用のペットフードを食べさせる
動物病院に相談すると、アレルゲンを減らすペットフードを紹介してもらえます。オメガ3脂肪酸を多く含むペットフードはフケを減らし、抜け毛を防ぎますから、専用のペットフードとこまめなブラッシングをする事で、かなりアレルゲンを食い止める事ができます。
それ以外に、猫に触ったら手を洗う、アレルギーがひどい場合は猫を入れない部屋を作る等、工夫する事も大切です。猫の毛がアレルゲンであるとは限りませんが、長毛が気になる場合はペットサロンでシャンプーカットを習慣にしても良いでしょう。
このように猫アレルギーを発症したからといって、猫との暮らしをあきらめる必要はありません。お互いの工夫と努力で一緒に生活する事は可能です。日本では年間15万頭近くの猫が殺処分されています。
そのうちおよそ24%が飼い主による持ち込み、すなわち飼育放棄によるもので、この数は先進国の中でもダントツに高い数字です。無理して飼う必要はありませんが、せっかく飼った猫は生涯飼育が基本です。もし手放す場合は、保健所に電話する前に動物病院や保護団体に相談し、里親探しを依頼しましょう。必ず猫の幸せを見届けて下さいね。
まとめ
猫アレルギーの症状がでた時には
・猫アレルギーの症状を確認する
・病院で検査をしてみる
・高性能空気清浄機を使用する。
・ウール商品を部屋に置かない、身につけない
・週に2回は猫のシャンプーを
・去勢手術をする
・専用のペットフードを食べさせる