ふわふわの被毛に包まれた、低い鼻で短い手足と胴体のネコ、それはヒマラヤンです。ペルシャとシャムを掛け合わせて品種改良されたヒマラヤンは、元の2種の良いとこ取りをしたようにスペシャルなネコになりました。
ヒマラヤンと名が定まってからの歴史はまだ長いとはいえませんが、ネコのコンテストではペルシャの中の一部門としてその存在が認められています。高貴なイメージを身にまとうヒマラヤンは、その愛らしさで見るものを魅了します。
見ているだけでは嫌、是非飼いたい、という方は、お迎え前にどんなことに注意したらよいかを知っておきましょう。
ヒマラヤンを飼うときに知っておくべき
7つの注意事項
飼育環境を整えよう
まずはどんなネコでも共通することですが、きちんと飼育できる環境を整えることは、基本であり最重要事項です。
飼育可能な室内があるか。関わる人間と先住動物に問題はないか。この先の長い期間、共に過ごすことができるか。結婚など新しく他人が関わるときに、ネコを重要視できるか。
一つの命を預かるということに責任をもたなくてはいけません。いつカワイイ仔に出会えるかわかりませんので、日ごろから意思を固めておくとよいでしょう。
大食らいと心得よう
気品に満ち溢れた愛くるしいお姿には似つかず(?)、ヒマラヤンは結構な食欲旺盛なネコです。あまり動きまわるネコでもないので、なおさらそう感じるのかもしれません。
ウェットフードでもドライフードでも、ネコの好みに合わせて与えるとよいですが、顔の造りが特徴的なので、どんなフードでもよいというわけでもなく、食べやすい形状のものを選ぶとよいでしょう。
また、毛づくろいをしたときに胃腸で毛玉が大きくなりやすいので、そのあたりにも配慮したフードを選ぶようにしましょう。
構いたさはほどほどにして、ある程度は我慢しよう
穏やかで静かなネコで、のんびりゴロゴロしていることを好みます。体格が関係するのか、飛んだり跳ねたり走り回ったり、ということはあまりしません。
ネコのおもちゃで釣っても、多少は遊ぶでしょうが、いつまでも繰り返しそれをねだったりはしません。じゃれることに関してはクールなネコですので、ヒトがあまり構うと、面倒がられて嫌われてしまう可能性がありますので、ほどほどにしておいたほうが無難です。
ヒマラヤンの方から遊びを望んだときや、撫でてと近寄ってきたときが構えるチャンスです。
ブラッシングはこまめにしよう
その姿を見て分かるとおり、ヒマラヤンは素敵な長毛に囲まれています。もちろん自分で毛づくろいもしますが、それだけでは追いつきませんので、ヒトがブラッシングをしてあげる必要があります。
毎日櫛を入れ、月に2回くらいはシャンプーしましょう。毛が絡まってしまうと、カットするしかなくなります。
毎日のブラッシングが困難な場合、夏場であれば短くカットしてしまったり、いっそバリカンですっきりさせてしまうのも一つの手です。やりすぎると毛の色がくすんできますが、これはしょうがないものと思いましょう。
掃除はこまめにしよう
毎日ブラッシングをして、ネコ自身もグルーミングをしたとしても、抜け毛はあります。
部屋の隅に、ネコのおもちゃに、布製品にと、いろいろなところにネコの毛が溜まります。さらにネコの毛にほこりやノミダニが絡まったりもします。これはヒトの体にもアレルギーなどを起こす原因になりますし、ネコにとっても不衛生です。
服やタオルは扉の中にしまうなどして余計に汚れないようにし、床も絨毯敷よりフローリングのほうが掃除しやすいでしょう。
接客は苦手と知っておこう
人懐こい性格ですので、飼い主をはじめ、ヒトと触れ合うことを怖がったりやたらと嫌がったりすることは基本的にはないでしょう。しかし、サービス精神となると別の話になります。
自分のしたいように、きままに過ごすほうが好きなので、来客があったら興味本位で寄ってくるかもしれませんが、そこに長居することは期待しないほうがよいです。遊んで欲しい、という活発さもそんなにありませんから、はじめに様子をみたあとは、お気に入りの場所でいつものようにゴロゴロしているでしょう。
元気なネコしか知らない来客がきたら、構いすぎて嫌われるかもしれませんので気をつけましょう。
お財布に余裕があるときにしよう
最後にこれも基本的なことになりますが、自分の生活に余裕があるときに飼いましょう。
まず入手に関して、血統種ですのでそれなりの費用がかかります。前述の通り、ごはんをよく食べるので食費もある程度見ておく必要があります。寿命は10年~14年とされておりますので、その間に病気になったら通院費用もかかります。帰省時に連れ帰るとすれば、ネコを連れての移動費用を考えなければなりません。
最初の購入費用さえどうにかすればネコを飼える!と考えていたとしたら、今一度再考したほうがよろしいでしょう。
いかがでしたでしょうか。一部では「ネコらしくないネコ」という、甘えるの大好きで構ってほしがりなネコに注目が集まったりしていますが、気ままなヒマラヤンは昔ながらのネコのイメージによく当てはまっていますね。
おとなしくはありますが、陽気で愛嬌のあるネコですので、一緒に生活していて鬱陶しくなることもないでしょう。
おっとりした性格から、先住ネコとの比較的馴染みやすいようですので、2匹目をお考えの方は是非ヒマラヤンも候補にいれてみてはいかがでしょう。その際はペットショップよりもブリーダーからの入手をお勧めします。
まとめ
ヒマラヤンを飼うときに知っておくべき7つの注意事項・飼育環境を整えよう
・大食らいと心得よう
・構いたさはほどほどにして、ある程度は我慢しよう
・ブラッシングはこまめにしよう
・掃除はこまめにしよう
・接客は苦手と知っておこう
・お財布に余裕があるときにしよう