猫が血尿を出さないために日頃気を付けたい生活習慣

猫の赤いおしっこ、それは血尿かもしれません。そのサインは、トイレの砂が赤くなっていたり、尿道付近が赤く染まっていたりなどから気付くことが多いと思います。人間の場合は、余程の病気やストレスでないと血尿を出すことはありませんが、猫は腎臓系が弱く、血尿を意外に出しやすい動物です。しかし、出しやすいからと言って、猫の血尿をそのまま放置しておいていいわけではありません。放っておくと大変なことになりますし、最悪、死に至る場合だって考えられます。

この血尿を予防するためには、どういった生活習慣を心がければ良いのでしょうか。猫の健康管理は、飼い主の大切な義務です。今回は、猫に血尿を出させないために気を付けておきたいことについて、お伝えします。

 


猫が血尿を出さないために
日頃気を付けたい生活習慣

 

食事に気を付けてあげよう

やはり、どんな病気も予防のためには食事から気を付けてあげなければいけません。猫の血尿の原因としては、膀胱炎や尿路結石などが多く見られます。この尿路結石は、尿中のミネラルが結晶化したものが尿道に詰まり、周囲の組織を傷つけて出血させる病気です。この結石ができる原因は、ミネラルが多すぎる食事を摂り続けたせいで起こる場合が多いようです。市販のキャットフードの中にも、健康維持を目的としたミネラル豊富なものが販売されていますが、こういったものを避け、ミネラルが多すぎないものを与えるようにしましょう。

オス猫の場合は、メス猫よりも尿道が長いため、結石ができやすい傾向があります。オス猫には、特に気を付けてあげたいですね。

 

水分が不足しないようにしよう

結石も、膀胱炎も、水分が不足することで発症率が大幅に上がってしまいます。結石は水分が足りないせいで尿が濃くなり、結晶化しやすくなり起こります。膀胱炎は、尿量が少なくなることによって尿道が洗い流される回数が減り、細菌感染を起こしやすくなるために起こります。ですから、簡単なことではありますが、新鮮な水を常に与えるようにし、猫が水を飲みやすい容器に替えるなどして、猫が水を飲みやすい環境にしてあげて下さい。これだけで、猫の血尿リスクはぐんと下げることができます。

もちろん、それだけで猫の血尿を防げるわけではありませんが、簡単なことでもできることからクリアしていきましょう。

 

ネギ類を絶対に与えないようにしよう

飼い主のミスで起こる猫の血尿の原因ナンバーワンは、「玉ネギ中毒」ではないでしょうか。これは、玉ネギに関わらず、長ネギ、にんにくやらっきょうなど、ネギ系の野菜に含まれる「アリルプロピルジスルフィド」という成分が、猫の赤血球を壊してしまう病気です。その赤血球の色素が尿に溶け出すため、血尿を出すようになるのです。猫を飼いなれている人ならご存知かとは思いますが、猫にネギ系の野菜は少量でも厳禁です。人間の食べ物にはネギ系の野菜を使うことが多いため、絶対に猫には食べさせないようにしましょう。

人の食事と猫の食事は、下手にアレンジして共用することなく、分けて用意するのが猫の健康を維持するコツです。

 

トイレを常に清潔にしておこう

トイレが汚いと、猫が血尿を出しやすくなる要因が3つあります。まずは、汚いトイレから尿道に雑菌が入り込み、細菌性膀胱炎になってしまうということ。もう一つは、トイレが汚いせいでおしっこを我慢しがちになり、やはり尿道からの雑菌の侵入を防ぎきれず、細菌性膀胱炎になってしまうこと。そして最後は、トイレが汚いことでストレスを感じ、特発性膀胱炎によって血尿を出すことです。このように、トイレが汚いと、猫にとって良いことは一つもありません。

こまめに猫のトイレを掃除して、血尿が出るような病気から守ってあげましょう。

 

ストレスのない生活を送らせよう

先ほど、トイレが汚いことで猫がストレス性の血尿を出すとご説明しましたが、トイレの汚さ以外にも、猫はストレスを受けると血尿を出しやすくなります。ストレスによって特発性膀胱炎になる猫は少なくなく、特に若い猫に多いようです。この病気を防ぐためには、とにかく猫のストレスになることを減らしてあげること。思い切り運動しにくい狭い室内で過ごさせたり、知らない人の行き来が多く落ち着かない環境に置いたりしてはいけません。猫は繊細な生き物のため、人間にしてみれば「これくらい」と思うような些細なことで身体にダメージが来るような大きなストレスを感じます。

猫の気持ちになって、ストレスを溜めさせないようにするのが大事です。

 

いかがでしたか。このように猫の血尿の原因となるものは、意外と身近にたくさんあります。それらをしっかり遠ざけてあげて、猫が健康に暮らせるように配慮してあげましょう。また、猫の血尿は、放っておいて良いものはほとんどありません。血尿を引き起こす病気のほぼ全てが、病院での処置を必要とするものばかりなのです。

例えその血尿がストレスから起こるものでも、放っておいては慢性化して、貧血などの原因にもなり得ます。ですから、猫が血尿をしない生活習慣を整えても、万が一血尿を出してしまった場合には早めに動物病院に連れて行ってあげて下さい。猫の血尿対策としては、予防をしつつ、常におしっこの状態などを見て、病気が進行する前に処置してあげることも大切です。

 


まとめ


猫が血尿を出さないために日頃気を付けたい生活習慣とは

・食事に気を付けてあげよう
・水分が不足しないようにしよう
・ネギ類を絶対に与えないようにしよう
・トイレを常に清潔にしておこう
・ストレスのない生活を送らせよう


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