ペットロスが鬱の引き金にならないよう注意すべき7つの事

ペットロスが鬱の引き金にならないよう注意すべき7つの事

日常を共に暮らし、沢山の想い出を共有した大切な愛すべきペットが突然亡くなると、飼い主は当然ながら、大変な悲しみにおそわれ、泣いたり、不眠、食欲不振、食べ過ぎ、胃の痛み、息苦しさ、疲労感、身体の痛みなど、様々な苦しみに襲われます。

ペットを失ったダメージにより精神的・身体的不調「ペットロス症候群」になる飼い主さんは少なくないと言われます。ペットを失い、こんなにも悲しい自分は異常な状態なのではないかという思いにとらわれてしまうかもしれません。また、たかがペットに大騒ぎをしてなどと心ない言葉をかける人もいるかもしれません。

ペットの死をきっかけに、憂鬱な気分になったり、空虚感や不眠など身体の不調が、1か月以上も続くようならば、早めに、かかりつけの病院や精神科医・心療内科医に相談してみる事もいいのではないでしょうか。

悲しみに打ちひしがれている人には「ペットが虹の橋に旅立った」という表現してあげると良いという話を耳にする事が有ります。その意味を考えてみましょう。

 


ペットロスが鬱の引き金にならないよう
注意すべき7つの事

 

思い切り泣きましょう。

無理に悲しみを紛らわそうとしてはいけません

無理に悲しみの感情を押し殺す事は、「ペットロス症候群」をこじらせてしまう原因となると考えられます。

悲しい時に流す涙は、目にゴミが入ったときに流す涙より、タンパク質が20~24%多く含まれ、更にホルモンや神経伝達物質も多く含んでいるという事がわかっているそうです。

科学的に見ても、「泣く」という行為が「ペットロス症候群」の予防に役立つと言われる所以です。

また1985年、アメリカのフレイが行った調査では、106人の男女のうち女性の85%、男性の73%が「泣いた後、気分がよくなった」と回答している事から考えて、大声で泣くということには意義があると言えます。

ですから、悲しみを紛らわす事も、必ずしも正しいとは、言い切れないのです。

まず、悲しみの最中には「何かを楽しむ」という気持ちになれてはいませんから、つまり、偽りの解消法といえるでしょう。

無理に一時的に悲しみを忘れさせる事で、正常な悲嘆のプロセスを邪魔してしまうという意味では、逆効果になる事も多く、むしろ、ペットとの別れを悲しむ時間を作る方が、悲嘆からの回復が早くなると考えられています。

 

不慮の死を予防しましょう

愛するペットの死が、寿命ではなく突然の不慮の事故などによる場合、飼い主は自責の念に苦しめられることになってしまうものです。

もっと自分がペットの健康に配慮出来ていたら…、安全確認をしっかりしていたら…などと、ペットの死を自分の不注意のせいだと思い悩み重度の「ペットロス症候群」を引き起こしてしまうかもしれません。

そんな事にならない為に、日頃から十分にペットへの様々な配慮をして生活する事が必要となります。

つまり、自分のミスでペットが亡くなったのではなく、仕方の無かった事だったと思える状況にしておく事が大切だという事です。

 

過度の依存関係にならない様に心掛けましょう

「うちの子だけが生きがい!」とペットをわが子のように愛する飼い主さんも多い物です。

その様な飼い主さんに「ペットロス症候群」の危険度は、非常に高い傾向にあります。

自分の生活の全てがペットを中心に回っている感覚なのでしょう。ですから、ペットを失う=自分の生活まで成立しなくなってしまう、という訳です。

そんな事にならない為に、ペットが元気なうちから、ペットとの過度な依存関係は改める事を常に意識し、ペット以外の世界、例えば趣味や関心の幅を広げておくことを心掛けるべきです。

どうしても趣味が見つからない場合には、もう1頭、別のペットを飼い、あらかじめ愛情を分散しておくという準備をするのもいいでしょう。

 

同じ経験を持つ人との気持ちの共有をしましょう

ペットを飼った経験がない人が、ペットを亡くした人の気持ちを理解するのは、当然難しいでしょう。

痛みを共有出来ない人の心ない一言が、ペットロスの傷口をさらに広げてしまうというケースは少なくありません。

その点、同じ経験がある人の言葉は有意義です。同じ「悲しみ」を経験した人が、自分以外にもいるという事実に気付くだけでも良いのです。

大切な友達を失い一人ぼっちになったけれど、一人ぼっちじゃなかったと感じる事が必要なのです。ペットロス経験者であれば、悲しみの本質を身をもって知っているため、不用意な発言で傷つけることはないのではないでしょうか。

また、悲しみに打ちひしがれている人に対して、第三者と比較する言葉をかける事も、絶対避けましょう。

つい言いがちな言葉として、例えば「あなただけが悲しいわけじゃない」「ペットを飼えば誰でも経験すること」など一般論として冷静に現実を受け止めさせようとするのは、逆効果です。

飼い主にとって、亡くしたペットとの思い出は、神聖なものです。ペットと飼い主だけが持つ出逢いの時や楽しかった経験は、よき想い出です。むしろ、その話題で語り合う事の方が、心のケアにつながるものです。

 

決まり文句で慰めてはいけません

深い悲しみの淵にいる飼い主にとって、定型文の様な慰めや励ましの言葉は心に響くのでしょうか。

かけがえのない大切な者を亡くしたという特別な出来事を目の前にした人に対して「止まない雨は無い」「去る者は日々に疎し」などといった決まり文句は、「こんなことは、よくあること」だと聞こえはしないでしょうか。

受ける側の気持ちを考えれば、あまり効果的ではないと思います。むしろ、黙って相手の話を聞いてあげる事の方が効果的でしょう。

 

悲しんでいる人に檄を飛ばしたりするのは、絶対禁止です。

相手を元気付けようとか悲しみを軽減させようと思い「頑張れ!」という声掛けをする気持ちはわかります。

しかし、「いつまでもメソメソするな」とか「そのうち慣れる」など、いわゆる檄を飛ばす様なない様の言葉は避けて下さい。

相手の感情を過小評価する様な言葉は、大切な家族を亡くした悲しみの中にいる飼い主さんにとっては、間接的にペットの存在を軽視している言葉に他ならないのです。

神経を逆なでしてしまい、「あなたに、私の辛い気持ちはわからないでしょうね」と言われかねません。

 

あえて、死の瞬間に立ちあい、「死」を受け入れましょう

ペットの「死に目」に会えなかった場合や、ペットの遺体を見ることができなかった場合には、飼い主として「ペットを安らかに旅立たせてあげる事ができなかった」という自責の念にさいなまれることがしばしばあると言われます。

そんな飼い主さんの多くが「ペットロス症候群」に陥ってしまう様です。

愛する者の死を受け入れるためにはペットの死の瞬間に、立ちあう事しか方法はないのかも知れません。また、ペットの死後すぐ火葬や埋葬するのではなく、24時間程度の「お別れ」の時間を持つ事も必要かも知れません。

 

いかがですか。大切なペットの死は、とても辛く、その事実は受け入れがたいという飼い主さんの気持ちも理解出来ます。

しかし残念ながら、大切なペットが遠い所に行ってしまったというのは事実なのです。ですから、その死を弔って、心の整理をつけることが大事だという事になるでしょう。

葬儀をして、ペットの死を弔い、ペットに対しての愛情と感謝の気持ちをきちんと表現するという事は、非常に重要な事かも知れません。ペットと過ごした素晴らしい日々をいい思い出に変えていく為の機会となるでしょう。

ペットロスを乗り超えるための4つのステップというものがあるそうです。

ステップ1は、ショックのあまり事実を認められない状態です。ペットの死を現実のものとして受け入れなければいけません。ステップ2は、絶望感と悲しみの日々です。自分の気持ちを素直に表現しましょう。ステップ3は、すこしずつ回復していきます。ペットがいない環境に慣れましょう。ステップ4は、元の生活へと戻ります。失ったペットの事を想い出として整理しましょう。

 


まとめ


ペットロスが鬱の引き金にならないよう注意すべき7つの事

・思い切り泣きましょう。
・不慮の死を予防しましょう
・過度の依存関係にならない様に心掛けましょう
・同じ経験を持つ人との気持ちの共有をしましょう
・決まり文句で慰めてはいけません
・檄を飛ばしたりするのは、絶対禁止です
・あえて、死の瞬間に立ちあい、「死」を受け入れましょう


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