朝起きた時、ゴロゴロと喉を鳴らしてまつわりついてくる猫。態度や仕草で、感情を表すのが得意な動物です。
猫と人間ははるか昔から一緒に生活してきました。遺伝子的に意志の疎通がしやすくなっているのかも知れません。
態度が分かりやすい猫ですが、鳴き声で意志を伝えるのは分かりそうで難しいもの。飼い主がちょっと勉強する必要があるのではないでしょうか。
可愛い愛猫とより楽しく暮らすために、猫の鳴き声を検証してみましょう。今回は猫の鳴き声博士になるために、7つの鳴き方について徹底検証してみました。
猫の鳴き声博士になろう。7つの鳴き方徹底検証
ニャーオニャーオ
これは猫に取っては挨拶言葉。おはよう、元気だよ、ごはんはまだなの?という時によく使う鳴き声です。飼い主に用がある時、ちょっと~という呼びかけの時にも良くニャーオニャーオと鳴きます。頻繁に聞く鳴き声ですから、「何ですか~♡」と優しく返事をしてあげましょう。
ミャーオ…ミャーオ
途切れる様にか細く鳴く鳴き声。これは仔猫が親猫を探す時によく使う鳴き声です。寂しい時、怖い時、お腹がすいた時も仔猫は親猫に訴えます。親猫がいない場合はあなたが親代わり。「よしよし、大丈夫だよ!」と抱っこしてあげましょう。
すぐに喉を鳴らして喜ぶはずです。まれに成猫になってもこんな甘えた声を出すときがあります。これは何か欲求不満のときの声です。これを見過ごしているとカーテンに飛びのってバリバリと引っ掻いたり、部屋のインテリアをいたずらするかもしれません。
猫の大好きなおやつをあげて、少しかまってあげると満足するはずです。
ゴロゴロ、ゴロゴロ
これは飼い主ならよく分かりますよね。猫が満足している時、気持ちがよい時に鳴らす音です。
この猫のゴロゴロ音には、人をリラックスさせる作用があるといいます。フランスではこの猫のゴロゴロ音セラピーを使って病気の治療に利用する機関もあるとか。確かに、この音は飼い主にも猫にも心地よい音といえますよね。
しかしこの音は、仔猫の場合は軽い不安を表す時があるそうです。しっぽをぴんと立てたり、耳を始終ぴくぴくさせながらゴロゴロ喉を鳴らしている場合は、優しく慰めてあげると良いでしょう。
シャー!
よく怒っている時に威嚇するように鳴く時の鳴き声です。これは実は蛇の声を模倣して相手を威嚇していると言われています。
動物学者の実験によると、猫は他の動物の鳴き声をものまねができるそうです。2009年、猫が持つ模倣能力を示すかのような面白い事例が報告されました。
「野生動物保護協会」がブラジル・アマゾンの奥地で調査を行っていた時、「マーゲイ」と呼ばれるネコ科動物の一種が、獲物としているマダラタマリンという小型のサルの鳴きまねをしている現場に遭遇しました。
この声を聞いた見張り役のマダラタマリンは、仲間と勘違いしてわざわざ木から降りてきたといいます。そして声の出所がマーゲイであることがわかるや否や逃げ出したとのこと。
こうした事実から「野生動物保護協会」の研究員は、通常では接近することのできない高い場所にいる獲物を自分の近くまでおびき寄せるため、マーゲイは巧みにマダラタマリンの声を模倣できると検証しています。
ミャオーン
これも飼い主なら分かりやすい鳴き声です。構ってよ~、なんか頂戴よ~と飼い主に甘える時に出す鳴き声ですよね。ミャオーンと鳴きながら、頭を飼い主にすりつける仕草をする時もあります。
猫が頭をすりつけるのは、これは俺の物だ!という縄張り、占有を示す仕草でもあります。猫のあごの下にはアポクリン腺という腺があります。そこからでるフェロモンを飼い主に付けてマーキングしているのです。
ちょうど黒いぶつぶつが出来ている部分です。このブツブツは人間でいったらニキビのようなもの。丁寧にケアする事が必要ですが、猫はあまり気にしていない様です。
飼い主は気にして歯ブラシなどでこすり落とそうとする人もいますが逆効果です。傷になって悪化する場合があります。
優しくぬれたウェットティッシュなどで拭き取る程度にとどめておきましょう。
ウーッグルグル
これは猫が喧嘩する時によく使う鳴き声です。縄張り争い、餌の取り合いなどで2匹の猫がにらみ合ってこのような鳴き声をしているのをよく見かけます。
何だお前!やるのかコラ!という喧嘩を売っていると考えましょう。飼い主に向かってこんな鳴き声をする事はまれですが、時々ご飯を食べてる最中に猫に近づくとこの鳴き声で威嚇される場合があります。
そんな時はそーっと猫から離れてあげましょう。威嚇していますが、猫も内心ではドキドキしているはずです。
ギャーオギャーオ
これは緊急事態の鳴き声です。怪我した時、痛い痛いという時にもこんな鳴き方をします。
しかしよく路上でこんな鳴き方をしている猫がいます。それは求愛の鳴き声かもしれません。夜によくこんな鳴き声を聞いたことはありませんか?発情期になると、猫はこんな鳴き声で相手にアピールする時があるのです。
まれに認知症になった猫も徘徊しながらこんな鳴き声を出す時があります。どちらにしても、何か気持ちを訴えたい時に出す鳴き声だと覚えておきましょう。
いかがですか。この7つの鳴き声を覚えるだけで、かなり猫とコミュニケーションが取れるようになるはずです。
猫と良い関係を築くには、鳴き声の他に動作にも注意してください。猫の瞳をじっとみつめる行為。これはペットの猫に対してやるのは愛情表現ですが、街中で知らない猫にやると喧嘩を売っているのと同じです。
ちょっと視線をずらしてそっと近づいて下さい。目線をそらす事で、あなたに危害を加えないよ、というメッセージを送る事ができるのです。
猫と人間の関係は、これからもずっと続いていくはずです。この記事を参考にして猫ライフをより楽しんで下さいね。
まとめ
猫の鳴き声博士になろう。7つの鳴き方徹底検証
.ニャーオニャーオ
.ミャーオ…ミャーオ
.ゴロゴロ、ゴロゴロ
.シャー!
.ミャオーン
.ウーッグルグル
.ギャーオギャーオ