猫は私たち人間にとって身近な動物です。昔はネズミを捕獲する目的で飼われていた事もありましたが、今ではその愛らしい姿や仕草から私たちに癒しを与えてくれるペットとして人気の動物になりました。
では猫にとっても快適な生活を送れるようにするには、どんな準備をすればよいのでしょうか? 初めて猫を飼う人にでもわかりやすい基本的な事柄についてまとめてみました。あなたと大切な猫との暮らしが素晴らしいものになることを願っています。
猫の飼い方で注意してほしい 7つの基本事項とは
一生面倒を見る覚悟をしましょう
猫の平均寿命は10~16年とも言われています。最近では獣医学の研究も進み治療方法や薬剤などの開発によりたくさんの命が救われています。
「かわいいから」という安易な気持ちで飼い始めた猫でも飼い主は最後まで責任を持って飼育しなければなりません。住宅環境が変ったからと飼えなくなった、大きくなって泣き声がうるさい、家具などを傷つけるから飼いたくないなど飼い主の勝手な考えは通用しません。
家族として迎い入れた猫は最後まで責任を持って育てていかなければなりません。飼い主側の都合だけを押し付けるような飼育方法はやめてください。
食事や排泄物などの処理、病気や事故の予防、繁殖についてなど猫を飼う前に自分で調べておくことも飼い主の責任です。 愛情一杯に猫と接し充実した猫との生活を送れるように努めましょう。
飼育する場所を決めましょう
猫を飼うと決めたらまずはどんな環境で育てていくか考えましょう。猫は本来とても活動的な動物で走り回ったり飛んだりするのが好きな動物です。狭い室内で飼うのがかわいそうと思う飼い主もいます。
その反面、伝染病や交通事故に遭う危険を考えると完全室内飼いにする飼い主もいます。屋外と室内のどちらで愛猫を飼うのか周りの環境を考慮しながら決めることが大切です。
子猫の時から完全室内飼いをしていれば家の中が自分の縄張りと認識して、特に外に出たがることはないようです。しかし屋外で自由に動き回る猫と比べてストレスが溜まってしまうのは仕方がないことです。 少しでもストレスを溜めないように飼育環境を工夫してあげることが大切です。
例えばキャットタワーを置いて高い場所に登ったり、爪を研いだりできるようにしてあげましょう。また、猫じゃらしやネズミのおもちゃなど動きのあるおもちゃで遊んであげると猫も満足します。 狩りの真似事が出来るようなおもちゃも猫が大好きな遊びです。
用具を揃えましょう
猫を家に迎い入れる際に、すぐに用意しなければならないのはエサ、食器、猫用トイレ、猫砂、キャリーケースなどが必要です。
エサは猫専用で月齢にあったものを用意します。迎い入れたその日からエサと水は新鮮なものを摂れるように準備しておきます。ドライタイプ、ウエットタイプなどいろいろな種類があるので月齢、猫の好みなどにあわせて選びます。
他にはエサ用食器、水飲み用食器も必需品です。特にエサ入れは陶器のように少し重みがあるほうが安定していてひっくり返すことがありません。 猫は砂で排泄する動物ですので、トイレ用の猫砂と砂を入れる容器を用意します。飛び散り防止のフード付のもの、自動で砂を処理してくれるものもあります。置き場所によりトイレのタイプを選びましょう。
また猫を自宅へ連れてくる時や動物病院へ連れて行くなど移動が必要な場合、キャリーケースは必需品です。 猫は周りの環境に反応してパニック状態になってしまうことがあります。移動の際には抱っこなどせず、キャリーケースに入れて運びましょう。 猫を迎い入れるその日までに必要なものは揃えておきましょう。
かかりつけの動物病院を決めましょう
大切なあなたの愛猫が、ある日突然具合が悪くなってしまったら慌ててしまいますよね。日々の体調のチェックはもちろんのこと、病気を予防するためにもかかりつけの動物病院を決めておきましょう。
猫を飼い始めてから急に様子がおかしくなって慌てないように近所に信頼できる動物病院があるかどうか調べておくことが重要です。 猫はいつ具合が悪くなるかわかりません。
突然のことで慌てないように口コミサイトやペット仲間から情報を入手しておくのもいいですね。 さらに健康チェックを受けておくと、その動物病院が信頼できるところかどうか判断することができます。
去勢・避妊手術を受けさせましょう
猫は交尾排卵をする動物なので交尾すれば100%妊娠し子どもを産みます。一度に3~5匹の子どもを産むので去勢・避妊をしないと莫大な数の野良猫が増えてしまいます。野良猫を増やないためにも飼い主は責任を持って去勢・避妊をするようにしましょう。
去勢していないオス猫は繁殖行動のひとつでもあるスプレー行為を行います。スプレー行為とはおしっこによるにおい付けで自分の縄張りに自分のにおいを残そうとする行為です。猫のおしっこのにおいはとても強いので室内の家具や寝具にかけられたらなかなか消えません。
また春や秋の生殖の時期になると大きな声で鳴いたり暴れたりします。相手を求めて家出をして遠くまで行ってしまうこともあります。家に戻ることもできなくなるだけでなく事故に遭う可能性も高くなります。 子猫を育てられる状況でなければ去勢・避妊の手術を受けておくことをおススメします。
トイレのしつけをしましょう
猫は本来、砂のあるところで用を足す習慣があるのでトイレのしつけは比較的簡単です。専用の入れ物に猫の砂をいれて見つけやすく静かな場所に置きます。
猫は自分でトイレを見つけて用を足そうとしますがわからないようであれば最初はトイレまで連れていってあげましょう。 子猫の様子を見ながらそわそわし始めたら抱っこしてトイレまで連れていきます。トイレから出てきてしまいそうになっても戻してあげて用をたせるかどうか見守ってあげます。何度も繰り返すうちに覚えるようになります。
猫は清潔好きな動物なのでトイレの砂が汚れていると嫌がり違う場所でおしっこをしてしまいます。トイレはいつもきれいに掃除しておきましょう。
エサを用意しましょう
猫には専用のキャットフードを与えましょう。必要な栄養を効率よく摂取できるように開発されているので健康管理に最適です。
月齢にあったエサがあるのであなたの愛猫にあった最適のキャットフードを選ぶことが重要です。キャットフードにはいろいろなタイプがあります。
ドライフードは最も栄養のバランスがとれたキャットフードで硬い固形タイプなので歯周病の予防にもなります。
セミドライフードは半生タイプの柔らかいエサで猫が食べやすい硬さになっています。「ソフト」「モイスト」などと呼ばれています。
缶詰、パウチパックなどで知られるウエットフードは70~80%の水分を含むキャットフードです。
個体差はありますが猫が最も好むタイプでもあります。 あまり食欲のない時にでもウエットフードなら食べることが多いようです。栄養はあまり高くないのでドライフードと合わせて与えるとよいでしょう。
いかがでしたか。猫は昔から人間にとって身近な動物でした。その愛らしい姿や仕草に癒される人も多く現在ではペットとしてとても人気があります。 大切な家族の一員として猫を迎い入れるために注意しなければならないことがいくつかあります。
その中でも基本的な7つのことについてまとめました。飼育場所やトイレ、エサ、食器など初めて猫を飼う人にとっては覚えておいていただきたいことばかりです。 ぜひ、素敵なペットライフにお役立てください。
まとめ
猫の飼い方で注意してほしい7つの基本事項とは
・一生面倒を見る覚悟をしましょう ・飼育する場所を決めましょう ・用具を揃えましょう ・かかりつけの動物病院を決めましょう ・去勢・避妊手術を受けさせましょう ・トイレのしつけをしましょう ・エサを用意しましょう