猫は自由で気まぐれな生き物で、とても素直な性格をしていますよね。そのためストレスも知らないうちに溜め込んでしまいやすいのです。我慢強いタイプの性格の猫ちゃんなら尚更心配です。猫にとってストレスは体に様々な害をもたらし、精神的にもたいへんな苦痛を与えます。悲しいことにこのことの大概は、飼い主の猫に対する配慮の不充分さが原因で、ストレスが大きくなるケースが多いです。
可愛い自分の猫ちゃんがストレスでやつれていく姿は、絶対に見たくはありませんよね。できることなら気持ちよく快適な毎日をお互いに送っていきたいです。そのために今回は私たち飼い主ができる範囲で猫のストレスを暖和させていく方法をお伝えします。
猫のストレスを緩和させるための
5つの方法
猫にストレスが溜まると
猫も人間と同じように、ストレスが溜まると食欲がなくなり、体重が減ってきてしまいます。また、いつもはちゃんとしつけられてできていたトイレもできなくなり、トイレとは別の場所に用を足すようになってしまい、下痢や便秘も増えます。
自分で毛づくろいをすることが長くなったり、逆に減って毛並みが悪くなったり、急に鳴きわめいたり、自分の尻尾や腕を噛みだしたり、飼い主に威嚇や攻撃をしてきたりと、異常な行動が目立つようになります。
猫にストレスが溜まる原因
猫はとても環境の変化に敏感で、自分の縄張り意識が強い生き物です。そのため、ストレスが溜まる原因は大概、いつもとは違う環境の変化になります。引越しをして新しい家に連れて来られた、家に飼い主とは違う人がいる、または自分とは別の猫がやってきた、家の中や外の音がうるさいと、気を張ってリラックスできずに、ストレスが溜まってしまいやすくなります。
他にも怪我や病気をしたままの状態であったり、トイレが汚れていたり、自分用の落ちつける寝床がなかったり、猫をしつこく触ったり抱き上げたりしているなど、飼い主の猫の気持ちをうまく理解できてあげられなかった不注意も上げられます。
猫のストレスによる病気
猫のストレスにより発症するのが有名なものは『伝染性腹膜炎』という病気です。多頭飼いによく起こる病気のひとつで、猫の体に持っている免疫が低下してしまい、風邪をひいたり、ノミやダニがつきやすくなってしまいます。
下痢や便秘などの影響から、膀胱炎、突発性尿路結石、人間同様に胃炎にもなる可能性があるので注意が必要です。便や尿にも血が混じっていないかなど、ストレスが溜まっていると感じた猫は特に気をつけて見てあげるようにしましょう。
猫のストレスを和らげるには
いつもと違う環境に慣れてもらうためには、猫をそっと見守ったり、別の部屋に猫を移したり、なるべく静かに一匹で落ちつけるよう、トイレや部屋を清潔にして、猫にリラックスしてもらえる環境を整えていけるよう心掛けましょう。多頭飼いの場合、餌を別々の場所で与えるようにし、他の猫に餌を横取りされて、あまり食べられないなどの状況を避けるように工夫して下さい。
また、猫が可愛いからと言ってしつこく触りすぎたり、追いかけ回すのも猫の気持ちを無視している行動でよくありません。なるべく猫のほうから「構って欲しいよ・」と擦りよってきたりして自己アピールしているときに触れ合うようにしましょう。
猫にとって運動不足もストレスの原因のひとつになるので、10分だけでも、おもちゃなどを使いって体を動かす遊びをしてあげると、楽しく気分転換にもなり、猫にとってはとてもいいストレスの解消になります。
ストレスが解消しない場合は…
それでも猫のストレスが解消せず、問題行動や異常な行動が続いて心配な場合は、直ちに猫を病院に連れて行き、専門の医師に相談して指示を受けましょう。ストレスはその猫にとって様々なところから受けますから、よくいつもの猫の生活環境を観察し、できるだけ正確に医師に説明して、猫の症状を伝えられるようにしましょうね。
そして上記で記述したように、重度のストレスが溜まっていた場合、知らない内に猫を病気にさせて苦しめてしまうことになるので、少しの異常も気をつけて見てあげられるように、毎日きちんと自分の猫を観察していて下さい。
いかがだったでしょうか。ストレスが溜まった猫の症状に、あなたの猫ちゃんは当てはまりませんでしたか。猫は自分のストレスを自分で抑えるために、毛づくろいを長めにしたりして、平常心を装うので、なかなかどの事柄が猫のストレスに繫がっているのか、見極めるのは難しいところもあります。
しかし、ストレスを受けた猫は短命にもなりやすいので、やはり大切な自分のパートナーの猫ですから、できるだけ長生きできるようにお世話をしてあげてください。そして、いい関係性を保つためにも、日々猫のストレスが溜まりすぎていないかどうかよく猫を観察して、猫の気持ちやストレスのサインをすぐに感じとってあげられるようにしていきましょう。
まとめ
猫がストレスを溜めたら…
・食欲低下、下痢や便秘、攻撃的になる
・自分の尻尾や腕などを噛むようになる
・免疫が低下し、病気にかかりやすくなる
・一匹で静かでリラックスできる環境をつくり、よく遊んであげるようにする
・病院に連れて行き、専門の医師に相談して指示をもらう