これから、犬を飼おうと思っている方、保護犬の里親になってはいかがでしょう。現在でも、保健所で殺処分されている犬は、何万頭にも及ぶと言われています。引っ越すからといって捨てられた犬、病気になったからといって捨てられた犬、犬が年を取ってきたからといって捨てられた犬、雑種の犬達…さまざまな犬がガス室で殺されてしまうのです。
縄文の時代からずっと人間と共に生活をしてきた犬、人間の利益のために増えてきた犬を、これまた人間の都合で、ガス攻めにして殺処分するなんて、そんなことがあってもいいものでしょうか。私達一人一人にできることは、そう多くはありません。けれども、犬を迎えようと考えているならば、行き場のない犬の里親になってみてはいかがでしょうか。
捨て犬を保護している団体はたくさんあります。ネットで探したら、山程、里親募集の犬の情報が出てきます。そのたくさんの中から、どのように選んだらいいのでしょうか。犬の里親団体を探す時の注意点をお伝えいたします。
犬の里親を探すときに
注意すべきところとは?
写真だけで選ばない
犬の里親になろうと思った時、多くの人はまず、インターネットで調べてみるでしょう。ネットで検索すれば、里親を募集している犬の画像は、それこそ、山のように出てきます。見ていると、頭が痛くなるくらいです。犬の画像をずっと見ているうちに、これ! と思う犬がいるかもしれません。
けれども、そのときに、犬を引き取るということを画像を見ただけで決めてはいけません。やはり、実際に犬に会いにいきましょう。犬と会い、ふれあい、顔を見て、その犬のお世話をしている人の話をしっかり聞き、その上で犬を引き取るかどうか、決めてください。ネットの情報だけで、引き取る犬を決めてしまうと、実際に犬を迎え入れた後から、相性があわない、画像で思っていたイメージが違ったなどの問題が出てきます。
洋服や物なんかだったら、返品しても、物が傷つくことはありませんが、犬は生きています。返品されたら、傷が深くなるだけですから、引き取る犬を決める時は、あくまでも慎重にお願いします。
家族みんなで話し合う
犬の里親になろうって、あなた一人で決めてはいけません。「私が世話をするから、他の人の意見なんてどうでもいいでしょう」などと思ってはいけません。なぜなら、犬の里親になるということは、家族が増えるということだからです。犬の世話をあなどってはいけません。あなたにも仕事があるでしょうし、いつ病気になるのかわかりません。
もし、あなたが病気で入院しなければならなくなった時、その犬の世話をするのは、あなたの家族なのです。そういう点を考え、必ず、家族の了解を得て、犬の里親になってください。また、家族全員で、家族に迎える犬を決めてください。家族全員にかわいがられた方が、犬も絶対に幸せですし、家族全員が協力的でないと、犬の世話は続かないものです。
趣味などだったら、いくらでも途中で投げ出したらいいでしょうが、犬を育てるということは、途中で投げ出すわけにはいきません。犬を不幸にしてしまうからです。犬を傷つけるだけでなく、あなたが犬育てを、途中で放棄したりすれば、犬は十中八九、命を落としてしまうことになるでしょう。あなたは、貴重な命を奪うことになるのです。
その重要性を考えて、犬の里親になろうと決めた時には、家族全員で相談して、慎重に決めてください。
きちんとした団体から引き取る
個人で保護犬活動をされているほとんどの方が、きちんとした方だとは思います。でも、ネットで里親募集をしていた犬を引き取りに指定された場所にいくと、そこには何もなかった……なんていうことも、たまにですが、あるようです。ネットで里親募集をしている犬を見つけた場合、まずは、犬の世話をしている人の連絡先がきちんと掲載されているかどうか、チェックしてみてください。連絡先が掲載されていない場合は、危険です。
電話できちんと応対してくれる方ならいいですが、電話で応対しない場合には、要注意と思った方がいいかもしれません。
また、犬を引き渡す前にお金を振り込んで下さいなんていう団体も危険です。詐欺の可能性が高いです。そういうことを言われた場合は、即座に詐欺だと思った方が賢明でしょう。
いかがでしたか。捨て犬のほとんどが雑種だといわれます。多くの人は雑種よりも、純血種をペットショップで購入するようですが、雑種の子だって、純血種に負けないくらい、可愛くてすぐれた子がたくさんいるのです。
昔から雑種の子は、純血種に比べて殺処分される確率が高かったと言われています。現在でも、保健所にいる多くは、純血種ではなく、雑種です。よっぽど性質がよく、賢く、かわいい子しか生き残ることはできなかったのです。そういうことを考えてみると、逆に、今、現在の日本に生き残っている雑種の子たちは、とても性質がよく、賢く、かわいい子が多いということも言えるかもしれません。
雑種だからといって、偏見をもたないでください。そして、家族のない犬たちの里親となって、犬もあなたも幸せになってくださいね。
まとめ
犬の里親になろうと思った時に注意すべき点は
・ネットの画像だけで決めない
・家族みんなで話し合う
・きちんとした団体から引き取る