猫の年齢を把握することは、猫を飼う上でとても大切なこと。そして、あまり想像したくないことですが、「寿命」というものも、頭に留め置く必要があります。愛猫とあとどれくらい一緒にいられるのか、できるだけ楽しく、健康に暮らすためにはどうすれば良いのか。それらは全て、猫の年齢と寿命を知っていなければわからないものです。しかし、猫との別れを想像したくないあまりに、年齢などについてあまり考えないようにしている、という人もいるかもしれません。
ですが、それでは猫との末永く楽しい生活を送ることができなくなってしまいます。今回は、猫を飼う上で必ず知っておきたい、猫の年齢別のケア方法や、一般的な寿命についてお伝えします。
猫の年齢や寿命を知って、
楽しく暮らす7つの知恵
現在、猫の寿命は12歳程度とされている
現在、猫の寿命は何歳くらいとされているか、ご存知でしょうか。正解は、12歳です。もちろん、この年齢よりも長く生きる猫もたくさんいますが、逆に言うと、それよりも生きられずに死んでしまう猫もたくさんいるということです。ですが、不慮の事故や、年齢に左右されない病気などから猫を守ってあげれば、12歳よりも生きさせてあげることは、難しいことではありません。
外飼いは寿命を縮めるため避けよう
ただ、猫を外飼いしている場合は、寿命は12年とまでは行かず、7年くらいに一気に縮んでしまいます。これは、喧嘩や感染症のリスクがぐっと増えるため。また、おかしなものを食べて身体を壊したり、事故に遭って死んでしまう子も多くなり、そのせいで寿命が引き下げられる計算になるようです。ですから、猫と少しでも長く一緒にいたいのなら、外飼いせずに室内飼いすることをおすすめします。
生後一か月くらいからしつけをしよう
出生して一か月の猫は、人間の年齢でいうと1歳程度。人間の場合は、この時期から教育を開始するということはあまりありませんが、猫の場合は、ここでしつけをスタートしなければいけません。トイレのしつけを始め、母猫による教育も、この時期に行うのが肝要となります。飼い主が子猫に直接行うしつけだけではなく、母猫や兄弟猫とのコミュニケーションから学ぶことも多いため、できれば家族を引き離さずに過ごさせてあげましょう。
年齢ごとにフードを変えてあげよう
猫は、年齢ごとに成分の違うフードが販売されています。成猫用は、健やかに日常生活を送るために必要な栄養素が十分に含まれているほか、シニア用は年齢を重ねた猫がかかりやすい病気を防ぐための配合だったり、歯が弱っていても食べやすい形状だったりなど、その歳ごとに適切なものになっています。もし、年齢の違う猫を複数飼っているのだとしても、面倒くさがって年齢に合わないフードを一緒くたに与えるのはやめましょう。その子ごとに、年齢別のフードを用意してあげて下さい。
避妊・去勢手術を適切な時期に行おう
まだまだ子猫だと思っていたのに、いつの間にか妊娠していた……、なんて事態を避けるために、繁殖を望まないなら、適切な時期に避妊手術や去勢手術を受けさせてあげて下さい。猫は、9か月~1歳頃に初めての発情期を迎えますが、手術はそれよりも前が良いとされています。生後半年を過ぎたら手術を受けさせることが可能となりますので、獣医さんと相談して、手術の時期を決めて下さい。
5歳くらいから、体調の管理に慎重になろう
猫の年齢が5歳を過ぎると、人間で言うところの中年くらいの年頃になります。そのため、体力の衰えや肥満、体毛が老化してきますが、それよりも気を付けてあげて頂きたいのは、年齢を重ねることによってかかりやすくなる病気のこと。特に、猫は歳をとると腎不全になりやすく、早い猫だとこれくらいの年齢から兆候が見え始めます。最初は、食欲が無くなったり、多飲多尿などの症状が見られますので、注意深く観察して下さい。
高齢猫になったら穏やかに生活させてあげよう
大体、10歳を超えると、高齢猫と呼ばれる時期に突入します。昔は、10歳が猫の寿命と言われていましたが、現在ではここからの過ごし方次第で、長く生きてもらえる可能性がぐんと上がります。まず、体力が著しく低下するため、トイレや寝床を近づけ、少ない動きで生活できるようにしてあげましょう。そして、引っ越しや頻繁な来客など、猫にとってストレスとなるようなことも避けて下さい。このようにして、刺激の少ない生活を送らせることで、平均寿命よりも長生きしやすくなります。
いかがでしたでしょうか。このように、猫の年齢や寿命、そして年齢相応の過ごし方を知ることは、結果的に猫を平均寿命よりも長生きさせることに繋がります。誰だって、家族の一員である猫と、少しでも長く一緒にいたいはずです。そして、どうせ一緒に生きるのなら、なるべく元気で楽しそうにしてもらいたいですよね。そんな理想が叶うかどうかは、まさに飼い主のケア次第と言えます。
猫の年齢は、言葉を話さない猫の体調の変化を知るための、大切な目安です。また寿命も、これから何年生きられるかを覚悟するために知っておきたい知識の一つと言えるでしょう。ここで、猫の年齢と寿命を勉強しておいて、より良い猫との生活を、目指してみて下さいね。
まとめ
猫の年齢や寿命を知って、楽しく暮らす7つの知恵とは・現在、猫の寿命は12歳程度とされている
・外飼いは寿命を縮めるため避けよう
・生後一か月くらいからしつけをしよう
・年齢ごとにフードを変えてあげよう
・避妊・去勢手術を適切な時期に行おう
・5歳くらいから、体調の管理に慎重になろう
・高齢猫になったら穏やかに生活させてあげよう