猫アレルギーだけど飼いたい!症状が出にくい9種類の猫

猫アレルギーだけど飼いたい!症状が出にくい9種類の猫

猫が大好き!あの可愛さにいつでも癒されていたい…そう願う人は多いですが、住宅事情以前に自分や家族が猫アレルギーで…という人も多いですよね。全く、一体どうすればアレルギーがなくなるのか!現代人共通の悩みが解決するのはまだ先になりそうですが、猫アレルギーの猫好きに問題に関しては、少しずつ希望が見えてきている様子です。

アメリカでは1999年にミックス猫とサイベリアンが持つアレルゲンの量が比較・測定されたことがあり、ミックス猫に比べてサイベリアンの持つアレルゲンの量が圧倒的に低いことから、サイベリアンは猫アレルギーの症状を引き起こしにくいのではないかとの議論が始まりました。

その調査では測定対象の猫が全部で数匹とデータの数が少なかったためサイベリアン=低アレルゲンとの確証はなかったのですが、後2009年に同じくアメリカの民間団体により数百頭のサイベリアン(とそのオーナー)を動員しての調査が実施され、対象になったサイベリアンのうち50%がミックスの猫よりも低アレルゲンだという結果が出ました。

そこで、今回のテーマは「アレルギー症状が出にくい猫」!上でご紹介したサイベリアン以外の猫たちと、猫アレルギーのメカニズムを合わせてお伝えします!

 

猫アレルギーだけど飼いたい!
症状が出にくい9種類の猫

 

アレルゲンって何?

サイベリアンとアレルゲンの調査のお話ですが、そもそも「アレルゲン」とは何でしょうか?人間の身体にはウイルスやバクテリアなど、身体に悪い異物を排除するための仕組みが備わっており、それを「免疫機能」と呼んでいます。

アレルギー反応とは自然界に普通に存在する物質で特に体に悪さを働くわけでもない物質に対し、この免疫機能が過剰に反応することで、どんな物質に対して過剰反応を起こすのかは人によってそれぞれ違っているので、杉花粉に反応する人もいればしない人もいるという現象が起こってきます。

具体的にはどんなアレルゲンに反応する抗体を持っているかということになってくるのですが、この抗体のことは、アレルゲンを捕まえてしまうもの、いわばアレルゲンキャッチャーだと思ってくださいね。猫アレルギーに限らず、特定のアレルゲンとアレルゲンキャッチャーが揃ったとき、初めてアレルギー反応が起こります。

 

猫のアレルゲン

猫には有名な糖タンパク、「Fel d 1」、「Fel d 4」をはじめ「Fel d 1」から「Fel d 8」までの代表的なアレルゲンがあることが知られています。最初ご紹介したサイベリアンの調査で測定されたのが「Fel d 1」、猫アレルギーの人のうち約9割もの人がこの物質に対するアレルゲンキャッチャーを持っているといわれています。

「Fel d 1」は猫の皮膚の中にある脂腺と呼ばれる器官、肛門腺、唾液腺から分泌される物質です。

唾液腺から分泌されたものがグルーミングによって体全体に拡散されると考えられていましたが、身体の一部を隠してグルーミングできないようにして分泌量を測るテストをした結果、グルーミングした場所もしていない場所も同じ量の「Fel d 1」が検出されたため、唾液腺だけでなく体の表面からも分泌されることが分かったという経緯があります。

特に首や顔の周辺の毛に多いとされていて、飼い主さんが猫アレルギー対策のグルーミングをする場合は、この部分を重点的にケアするといいかもしれませんね!

 

「Fel d 1」が少ない猫と抜け毛が少ない猫

というわけで、猫アレルギーのアレルゲン、「Fel d 1」を作り出す量が少ない猫を挙げていくと、

1 サイベリアン

サイベリアン以外では…
2 オリエンタルショートヘア
3 バリニーズ
4 デボンレックス
5 コーニッシュレックス
6 スフィンクス

これらの猫たちも「Fel d 1」が少ない傾向だそうですよ!こんなことが分かるだなんて、全く科学の進歩は素晴らしいですね!ただ、これには個体差があり、初めにご紹介したサイベリアンの調査でも、半分くらいはミックス猫と同じくらいだったそうですから、相棒に選んだ猫が必ずしも「Fel d 1」が少ないという保証はないのかも知れません…。

「Fel d 1」以外に何種類もあるアレルゲンですが、次に考えたいのが猫アレルギーの人の60%以上の人がアレルゲンキャッチャーを持っている「Fel d 4」です。これは顎下腺という、唾液を分泌する器官から出てくるものです。といっても、唾液の中には舌から分泌されるものなど、また別のアレルゲンも含まれています。これらの物質がグルーミングによって毛や新陳代謝によって剥がれ落ちた皮膚など、全身に広がってしまうわけですね。

ということは、抜け毛が少ない猫を飼う=「毛に含まれたアレルゲンに悩まされないで済む」ということになります!

そんなわけで、抜け毛が少ない猫としては…

7 ジャバニーズ
8 ロシアンブルー
9 ベンガル

などがあげられます!

 

性質と飼いやすさ

1 サイベリアン
サイベリアンは、ロシア原産の純血種。2013年2月にプーチン大統領から秋田県知事にプレゼントされた「ミール君」で話題になったサイベリアン。
性格:おとなしく従順で優しい性格です。社交的で忍耐強い一面も。
特徴:シベリア生まれの毛はダブルコートでふっさふさ。筋肉質で大型!あまり鳴きません。

2 オリエンタルショートヘア
性格:優しくて少し神経質かも知れませんが、飼い主が大好きな甘えん坊です!
特徴:すばしこくて活発。

3 バリニーズ
性格:甘えん坊で飼い主が大好き!ちょっとナイーブなところが可愛い猫です。
特徴:シャムの長毛種でアメリカ生まれ。「バリの踊り子」をイメージさせる優美なスタイルに、シングルコート。抜け毛が少ない。

4 デボンレックス
性格: 冒険好きで、好奇心がいっぱい。そこが可愛い元気者です。
特徴: イギリス、デボンシャー生まれの巻き毛の猫。アンダーコートだけの毛がつやつやです。

5 コーニッシュレックス
性格:人が大好き!フランクで、賢く、好奇心いっぱい。
特徴:イギリスにルーツを持ち、アメリカで完成された巻き毛の猫です。アンダーコートだけの毛はつやつや。また、驚異の身体能力を誇ります。

6 スフィンクス
性格:好奇心旺盛、探検が大好き!人にも他の動物にもフレンドリーです。
特徴:カナダ生まれの無毛猫。皮脂腺が発達しているので肌触りはしっとりして気持ちいいですが、怪我しやすいことと日焼けに注意!寒さにも弱いので、適温の濡れタオルで優しくぬぐってあげるなど、ケアには工夫をしてみましょう。

7 ジャバニーズ
性格:飼い主が大好き、ひと懐っこい性格。フレンドリーで活発!
特徴:アメリカ生まれ。日本では希少です。「バリの踊り子」の親戚筋に当たる、シャム由来の「ジャワの踊り子」。ほっそりした優美な体つき、ふさふさのしっぽ、青い目が特徴。

8 ロシアンブルー
性格:とてもおとなしくて従順。頭のいい猫です!
特徴:ロシアにルーツを持つ、めったに鳴かない静かな猫です。ダブルコートの被毛は美しいだけでなく抜け毛が少なく、お手入れも楽です。

9 ベンガル
性格:社交的で明るい性格です。お茶目な甘えん坊!
特徴:ヤマネコとイエネコの交配種。誕生のエピソードは胸を打ちます!

 

いかがでしたでしょうか。

猫アレルギーのアレルゲン「Fel d 1」は、猫には必ずあるもので、それが全くない猫は自然な状態ではいません。皮脂に由来する物質なので、猫にこまめにお風呂に入ってもらうという手段もありますが、皮膚上のアレルゲンは入浴後2日くらいで元の数値に戻ってしまうのだそう!しかも皆さんご存知の通り、猫はお風呂が大嫌いときています。何とかならないものでしょうか…。

ところでこの「Fel d 1」、実はテストステロンと呼ばれる男性ホルモンの量によって左右されることが分かっていて、雄猫を去勢したところ分泌量が減り、逆にテストステロンを投与すれば増加することも分かっているのだそうです。

そういえば人間でも…お父さんの衣類やら洗濯物って、…ですよね?もちろん、めす猫は「Fel d 1」の分泌量は少ないそうです!猫アレルギーだけどどうしても猫が飼いたい、猫の一生には必ず責任が持てるという方は、上でご紹介した品種で検討した上、めすの猫を選ぶといいかもしれませんね。(個体差がありますので、運の強さも必要です!)

どうしてもおす猫をという場合は、やっぱりおす猫には、手術を乗り越えてもらわないといけないみたいです…。猫だけでなく、人間のほうも体質改善や掃除など様々な工夫で随分過ごしやすくなるようですね。花粉症と同じで抗ヒスタミン剤で対処するやり方も、セオリーです!

 

まとめ

猫アレルギーの性質と対策とは

・アレルゲンと抗体−そろって初めてアレルギーが出る
・テストステロンに関係するもの、唾液と抜け毛に関係するもの…それぞれに対策がある!
・原因別アレルギーが出にくい猫9種類
・9種類の猫、それぞれの特徴


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