トカゲの魅力はなんといってもその多様性です。種類の数だけでなくバリエーションの豊かさも爬虫類随一と言ってもいいです。
姿形や生態の多様さからトカゲには爬虫類の魅力のすべてが詰まっていると言っても過言ではありません。
ペットとしてみた場合には飼いやすい初心者向けの種類から上級者向けの種類までおり、幅広く爬虫類ファンを魅了してくれる存在です。
そして多種多様な一方で、トカゲ全体に言えることは、安全な生き物だという点です。ほとんどのトカゲは毒を持たず、性格がおとなしく、積極的に人間に危害を加えることはありません。
初めて爬虫類を飼うという方でも安心して飼育することができます。
そんなトカゲを飼う上で知っておきたい7つのポイントを抑えてみました。
トカゲをペットにするために
知っておきたい7つの事
飼育ケージについて
トカゲは基本的にケージの中で飼育します。乾燥したところで生活するものや、水を浴びて生活するものなど生活に適した環境は種類によって様々です。
それにあった環境づくりをしましょう。ケージ選びでは大きさがもっとも重要です。地上にいるタイプのトカゲには十分に歩き回れる範囲があればいいので、小さなトカゲであれば魚用の水槽でも代用可能です。目安としては一辺の長さが体長の倍以上あるのが理想的と考えてください。
床に板を敷きその上に水を入れた浅い皿、小石、隠れ家などを用意しておきましょう。木に登るタイプのトカゲは床面積よりも高さの確保が重要になります。登り木を設置するのに十分な高さのあるケージを用意しましょう。
ケージには必ず蓋をします。壁を這い登ることが出来るヤモリはもちろんのこと、地上にいるタイプのトカゲでもそのジャンプ力は侮れません。蓋には通気性が必要ですので穴があいているものを使うといいでしょう。
照明器具と熱源のこと
昼行性のトカゲには照明器具が欠かせません。照明と言っても明るさと言うより紫外線と熱の供給が主な役割になります。紫外線はトカゲの脱皮に必要で特に昼行性のトカゲには必要不可欠です。
脱皮とはトカゲの健康を維持して元気に成長させるための基礎となる重要な現象です。きちんと照明を設置していつでも健やかに脱皮できる環境を作ってあげましょう。
また、トカゲは変温動物ですので、外気の温度によって自分の体温を調節します。スポットライトや赤外線保温球などを設置してケージ内に暖かいエリアを作りましょう。
その際暖かいエリアと涼しいエリアを作ってあげると、トカゲは自ら移動し体温を上手に調節してくれます。自然の日光を浴びさせたい場合には必ず日陰を作り、脱走などをさせないためケージの蓋は閉めておきましょう。
トカゲのエサは?
トカゲは手のかからないペットではありますが、温度管理とともに最重要にして最大のネックとなるのがエサです。そのトカゲのエサとは昆虫です。
多くのトカゲが動物性のエサを好み生きたコオロギやミルワーム、ワラジムシなどを食べます。虫が苦手な方には確かにつらいかも知れませんが、ほれた弱みと言うやつで好きなトカゲのためなら案外すぐになれてしまえるものです。
昆虫を食べるトカゲでも種類によっては専用の人工フードが開発されている場合もあります。虫を克服出来ない方はこちらを利用するといいかもしれません。植物質を好む種類にはバナナやりんご、サツマイモなどを与えましょう。
トカゲの世話について
トカゲの世話においてはエサを与えることとケージ内の温度管理が主な日課となります。また必要に応じて水や床材を交換しケージ内を清潔に保ちましょう。ケージごと日光浴をさせる際には温度が上がり過ぎないように注意が必要です。またトカゲ特有の注意点としていわゆる尻尾切りがあります。
これによりトカゲの尾はとても切れやすくなっていますので、スキンシップやケージのメンテナンスの際に尾に強い刺激を与えないように気をつけてください。尾が切れてしまった場合切断面は直ちに保護されますので心配は要りません。
あくまでも生態の一部ですので怪我ではありませんし、種類によっては再生もします。
スキンシップはほどほどにしておきましょう
トカゲは基本的に、地面や樹木に張りついた状態でひっそり暮らす生き物です。
そんなトカゲ達にとって、足や腹が宙に浮くような状態は天敵の鳥に攫われたかのような恐怖感を与えます。スキンシップのためにケージから取り出す際には極力四肢が浮いている状態にならないように気を配ってください。
取り出した後も常に手の平に乗せるなどして何かしらに張り付いた状態を保つようにしてください。
また、トカゲは絶対に人間にはなつきません。飼い主を見慣れて警戒を緩めることがあっても、人間には興味がないと考えたほうがいいと思います。スキンシップをするなということではありませんが、一方的な愛情表現であるとの自覚を持ってほどほどにとどめましょう。
病気について知っておきましょう
トカゲに多い病気としてはクル病が代表的です。骨が柔らかくなって変形し背骨が曲がるなどの症状が現れます。クル病は症状が出てからでは手遅れといっていい病気ですので日頃の予防が大切です。
主に紫外線量が不十分であること栄養バランスが悪いことが考えられますので、紫外線量を増やすために日光浴をさせたり、栄養バランスの良い食事も心がけてください。
ただし、日光浴の際には熱射病・熱中症の危険もあります。トカゲの場合死に直結することが多いので厳重な注意が必要です。
対策としてはケージ内に日陰の部分を作ったうえで日光にあてできれば付きっ切りで監視をしましょう。トカゲが日陰に逃げるようであればすぐに日光浴を終わりにしましょう。
トカゲに関する法律があります
トカゲの一部はいわゆるワシントン条約や外来生物法などにより取引及び飼育が規制されていますが、通常飼ってはいけないトカゲが販売されているのを見ることはないでしょう。ショップで売られているものは普通に問題はないと思います。
また外来のトカゲを飼うのであればたとえ法的な規制がなくても逃がしたりすることがないように注意しましょう。特にヒョウモントカゲモドキとグリーンイグアナについては要注意外来生物に指定されています。規制が強化されないためにはオーナー一人一人の心がけが大切になります。
いかがだったでしょうか。
トカゲは基本的に群れを作らず一匹でひっそりと暮らす動物ですので、スキンシップを好まないという特徴がありペットとしては難点と思えるかもしれません。
しかし、人間に無関心なマイペースぶりがファンにはたまらない魅力になっていることもまた事実です。飼い始めのころには物足りなく思うこともあるでしょうが何しろ町名ですので長く付き合っているうちにその徹底したマイペースからかもし出される妙味を楽しめるようになるはずです。ぜひトカゲと楽しい生活を始めてみてください。
まとめ
トカゲをペットにするために知っておきたい7つの事・飼育ケージについて
・照明器具と熱源のこと
・トカゲのエサは?
・トカゲの世話について
・スキンシップはほどほどにしておきましょう
・病気について知っておきましょう
・トカゲに関する法律があります