猫ブームの昨今、メディアや街にも『猫』が溢れています。様々な猫の種類があることに驚かされる事もしばしばです。珍しい猫を目にする機会も多いですよね。世界にはこんなにたくさんの猫の種類が存在するんだな~と実感する瞬間です。いまや大人気のスコティッシュフォールドやマンチカンだって始めてみた時は正に珍ネコさんとして興味深かったと記憶しています。
そんな今は珍しい猫ちゃんたちもいつかは人気ランキングの常連ランカーになっているかも知れない・・・そう思うとワクワクしますよね。とは言え人気の猫ちゃんのなかには長~い時代多くの猫好きファンから支持されている子もいることを決して忘れてはいけませんが・・・猫の種類☆あまり知られていない7つの品種とその特徴についてお伝えします。
猫の種類☆あまり知られていない
7つの品種とその特徴
ナポレオン(メヌエット)
いまや猫界では超人気の『マンチカン』と根強い人気を誇る『ペルシャ』のハイブリッド種ともいえる『ナポレオン』という猫の種類をご存知ですか? 日本国内では希少種である猫の種類である『ナポレオン』の起源は1996年にバセットハウンドのブリーダーであるジョセフ・B・スミス氏がマンチカン・ペルシャ・ヒマラヤン・エキゾチックショートヘアなど人気な猫種を交配させ誕生させた猫種です。
彼自身は元々は熱狂的なマンチカンファンでしたがより魅力的な猫種を作り出すべく新種の開発を手掛けたのです。その際マンチカンの特徴でもあるあの短い脚が品種改良により長くなってしまうリスクも恐れずに約15年もの時間をかけてチャレンジした結果生まれたのがナポレオンです。
彼が誕生を待ち望んだナポレオンはマンチカンの様に短く可愛らしい脚とペルシャのように綺麗な被毛を持つ猫でした。現在ではTICAにも新猫種として正式に認められています。なお2015年「ナポレオン」という名前から「メヌエット(Minuet)」という名称に変更になったということも併せてお伝えしておきます。
気になる希少な猫の種類であるナポレオンの性格ですがペルシャに似てとても甘えん坊です。飼い主さんにも従順でマンチカン同様とても好奇心旺盛な子が多いといわれます。飼い主さんとおもちゃで遊んだり他の動物にも興味を示し社交的で元気いっぱいの猫なので我が家の家族として迎え入れるのには最適です。
しかし反面少しマイペースなところもあるので必要以上に抱っこしたり構い過ぎなどの無理なコミュニケーションは控えなければ嫌われてしまう可能性もあります。その究極の見た目の可愛さゆえ思わず構いたくはなるのですがそれが彼らにとってはストレスになることも多いので細心の注意が必要なのです。
平均体重は雄で3.0kg~4.0kg・雌で2.3kg~3.4kg。一般的な他の猫の種類よりはかなり軽めな猫です。またナポレオンの平均寿命は12歳~14歳でこちらも一般的な猫の平均寿命が15歳前後なので少し短めの寿命と認識しておかなければいけません。ブラッシング等の日常のお手入れやケアは短毛種なら日に1回程度・長毛種であれば日に2回程度のブラッシングが望ましいとされます。
飼育上の注意点ですが肥満への注意は必要です。ナポレオンは元々猫としては小型の種類ですがとても筋肉質体型です。そのため運動が必要なタイプで日頃から正しい食事と適度な運動の管理が大切です。室内でも上下運動が可能なキャットタワーを準備したり定期的におもちゃで遊ぶなど充分な運動環境を整える対応を意識しなくてはいけません。
ピーターボールド
一般的に猫といえばあの魅力的な目や見事な被毛がポイントと仰る方が多いのですが最近ではそんな常識を覆す被毛がまるで生えていないつるっつるの皮膚まるだしの珍ネコと呼ぶにふさわしい風貌のいわゆる無毛猫が人気だったりします。そんな最新の無毛の猫の種類『ピーターボールド』をご存知ですか?
原産国はロシアでボディタイプはオリエンタル、目の色は全ての色が存在します。何と言っても魅力はその特徴的なルックスでピーターボールドは無毛種の猫なので一目見ただけで肌の質感が伝わってきます。触れてみるとまるで赤ちゃんの肌のように柔らかくしっとりとした手触りです。無毛猫の名の通り全く毛がないタイプと顔や四肢の先端にのみ短い毛があったり針金状の被毛があるタイプや非常に短い毛が生えているタイプなど様々なのです。
どのタイプも筋肉質でしなやかな長い足や胴体を持ち大きな耳が特徴です。日頃のケアで注意するのは被毛が少ないため皮膚に汚れや油分溜まりやすいので清潔を保つことと日焼けのお手入れが重要です。性格はとても知的で愛情深い子が多いです。遊び好きなので他の猫や子供とも仲良くでき飼い主さんとの遊にも良く付き合ってくれまた一緒にいることを好みますので猫とべったりしたい方には最適です。
ピーターボールドという猫の種類の気になる歴史は1980年代後半にロシアで発見された無毛の遺伝子を持つドンヘアレス(ドン・スフィンクス)がルーツです。この猫にオリエンタルショートヘアを交配させ1994年にピーターボールドが誕生したのです。その後1997年に各登録団体への申請が始まり今に至るのです。好奇心が強く運動量も多いタイプです。
アルパインリンクス
原産国はアメリカで被毛は短毛タイプ・長毛タイプがいます。体重は4.5~8キロです。アルパインリンクスという猫の種類の歴史とそのルーツは北米産小型オオヤマネコとイエネコのハイブリッドという噂があり「デザートリンクス・グループ」に属する品種です。
デザートリンクス・グループにはデザートリンクスやハイランドリンクス・モハーベボブそしてアルパインリンクスの4品種が所属しており全品種に共通している部分はヤマネコを彷彿させる筋肉質の体で前足よりもやや長い後ろ足が特徴です。
特に目につくのはしっぽでヤマネコのように短かったりマンクスのように全く無かったりとその形状はまちまちです。更に手足の指間には房毛があり多くの場合指は多指(ポリダクティル)なのが独特な部分です。大きい頭と真四角なマズル、大きく離れた目はブルー・グリーン・ゴールド・オッドアイなどのバリエーションは多種多様です。
一般的にメスよりオスの方が大きく成熟するのに時間がかかります。被毛は白・白以外で直毛か巻毛タイプ。耳も直立 か カールタイプ。などそれぞれが組み合わさって品種分けされます。因みに巻き毛遺伝子は優性遺伝子です。アルパインリンクスの特徴は真っ白な被毛で耳の先の房毛がこの猫の種類の特徴です。
アルパインリンクスの性格は野性味あふれる外見に反して飼い主さんには忠実で愛情深く非常に外交的で他のペットや猫・子供ともうまく共生できます。日常的なお手入れ法は短毛種なら週1回・長毛種なら週2回程度のブラッシングです。
ジャガランディ
とても独特なルックスが特徴的な珍しい猫の種類である体長は約74センチで尾の長さは約53センチという森の住人ジャガランディをご存知ですか?とてもホッソリとした胴長の体型で脚は短く耳は小さくて丸い形状です。特筆すべきはその表情で動物園で人気のイタチやカワウソなどとよく似た姿を持つ珍しい哺乳綱食肉目ネコ科の動物です。
森の中の流水の傍を好み自然界の小動物や鳥・カエルなどを食料としています。その生息地はアメリカ合衆国南西部から中央アメリカを経てアルゼンチン北部までの森林や平原などです。体重9キログラムほどで外形はネコ類というよりもイタチ類に近く体は暗灰褐色と赤褐色の2色相が存在し斑紋はないのが特徴です。
単独生活が基本となり一日の流れの中で朝と夕方に水辺でネズミや鳥やカエルや魚などを捕食するのが日課です。カワウソネコという別名があるように泳ぎは上手だけれど森林には住んではいるけれど木にはあまり登らずにもし登っても高所へは行かない臆病者です。繁殖期は熱帯地方では不定で北部なら冬と夏の終わりごろ年2回で妊娠期間は63~70日。1回の出産で2~4子を産みます。子供の体には斑紋が見られます。寿命は飼育下で10年以上です。
マヌルネコ
現存する猫科の動物の中ではもっとも古い起源をもつ世界最古の猫の種類であるマヌルネコは絶滅種であるプセウダエルルス属から約1,500万年前に分岐した最初の1種だといわれています。その名である『マヌル』はモンゴル語で「小さい山猫」を意味し別名「モウコヤマネコ」とも呼ばれています。
起源である1500万年前といえば類人猿が現れた頃でありその頃から姿を変えずに生き続けていると考えると凄いものを感じますね。大きさは大型のイエネコ程度でルックスもそんな印象ですが他の猫の種類と比べると足や爪が短く臀部が大きめなのでズングリムックリで愛嬌がある印象です。
更に被毛も長く密集して生えているため丸々とふっくらした体型に見えます。かつてはその見事な毛皮のために乱獲され数が減ってしまい現在では保護対象となっています。主に夜行性で岩の割れ目やほかの動物が掘った穴を利用し巣として生活しています。
4~5月頃1?5仔を出産します。生息地はトルクメン・イランからカシミール・チベット・中国西部・モンゴル・シベリア南東部に分布しています。体長およそ50?65cm・体重2.5?4.5kg。モッフモフのブサカワ野生猫として密かな人気がある猫です。
イリオモテヤマネコ
希少な野生猫の種類ですが多くの人が知る最も有名なヤマネコの仲間のイリオモテヤマネコ。沖縄県八重山諸島の西表島の固有種として現在『絶滅危惧IA類』に指定されているとても貴重な猫です。学問的発見は1965年と新しいのですがその生息地である西表島の人々からは昔から『ヤマピカリャー』などとも呼ばれ親しまれています。小型の哺乳類・鳥類・爬虫類・魚類など幅広く捕食します。
世界的に最も分布域の狭い猫の種類といえます。雄の体は『イエネコ』よりも一回り大きい40~50cmでしっぽが20~25cm・体重約4kg。雌は雄よりやや小さいのが一般的です。その形態は頭は細長く鼻が大きく耳は丸いく顔つきはトラなどの大型ネコ科動物を連想さる精悍な印象です。被毛はあらく背中は黒褐色で腹部は灰褐色に暗色の斑紋がまだら状の模様がありまさに野生的な印象です。
夜行性ですが昼間も活動することもあり交尾期以外は基本的には単独生活です。活動の中心は地上ですがよく木にも登ります。特筆すべきは猫の種類としては珍しく水を嫌がることなく潜水までして漁をするほど泳ぎが得意な猫なのです。発情期は1~3月。出産が5~6月頃で大木のうろで2~3仔を出産するという報告があります。
個体数は現在100頭余り。生息域は標高200m以下の低地林で山岳部にはあまり見られません。そのため現在問題になっているのは土地開発や交通事故などによりその数が減ることが懸念されています。同時に人為的に持ち込まれ野生化したイエネコが種の生活圏に迫り脅威となっているのです。因みに長崎県の対馬に分布する『ツシマヤマネコ』もイリオモテヤマネコ同様絶滅が危惧される日本の希少種です。
スナネコ
野生の猫の種類におけるカテゴリーの中で時折耳にしたり目にすることがある比較的一般的な猫です。野生猫にありがちな精悍な顔立ちというよりはその可愛らしさではナンバー1といっても過言ではないルックスです。生息地はアフリカからアジアの砂漠にかけて広く分布する『野生界最小の猫』と表現されるスナネコです。
大きくとがった耳がその猫の種類の特徴で身体を包む被毛の毛色は黄色く青白い線がはしっているのがポイントです。しかし中にはこの線がほとんど見えない個体もいます。尻尾の先には黒い毛が見られその砂漠という生息地ゆえ熱い砂から皮膚を守るために足の裏まで長い毛で覆われているのです。
いかがですか。以上が猫の種類☆あまり知られていない7つの品種とその特徴です。前半は飼い猫として存在している珍しい猫の種類、後半は野性界の珍しい猫の仲間の種類をピックアップしてみました。みなさんはこの中のいくつをご存知でしたか?希少な猫たちも普段見慣れている猫達もみんな『猫』の仲間ではありますがそれぞれの特徴を細かく見ていくと実に興味深いものがあります。
似て非なるタイプ、全く仲間が存在しないタイプ・・・今回ピックアップした7品種以外にも実に多種多様な猫が世界中にはいるのだと思うととても楽しくなってきます。最近、大きな図書館に行った時のこと、話題の書籍のコーナーの棚に大型の綺麗な猫の画像が沢山集められた書籍を見つけました。ついウットリして見入ってしまうほど素敵な猫ちゃんばかりの素晴らしい書籍。機会があれば是非皆さんもそんな猫の魅力に浸ってみて下さい。
まとめ
猫の種類☆あまり知られていない7つの品種・ナポレオン(メヌエット)
・ピーターボールド
・アルパインリンクス
・ジャガランディ
・マヌルネコ
・イリオモテヤマネコ
・スナネコ