リスの飼い方で注意するべき7つのポイント

ペットとしてリスを飼う人が徐々に増えてきています。愛らしい姿と素早い動き、ひまわりの種を食べる姿などが魅力的ですよね。

リスの種類には何種類かあるのですが、ペットとして飼われているのは、おもにシマリスです。野生では北海道にしか生息していませんので、ペットショップで売られているシマリスは外国から輸入されたものです。

リスはげっ歯目に属す動物で、肉食動物の捕食対象となるために、感染症の感染源となり得ます。そのため、2005年に施行された外来生物法で、タイワンリスなど飼育を制限されている種類があるくらいです。

一般的には飼育は難しい動物とされているリスですが、愛情をもって大切に育ててあげれば、ちゃんと飼い主に懐いてくれるようになります。シマリスの飼い方について7つのポイントをお話しましょう。

 


リスの飼い方で注意するべき
7つのポイント

 

住環境を整えましょう

リス専用のケージを準備するようにしてください。野生のリスは森で暮らしており、木の登り降りなどして運動量が多い動物なので、飼育する際には高さが十分にあるケージを選ぶのが良いでしょう。

リスは噛む習性があるので、ステンレス製のケージなら錆びる心配がなく安心です。格子の幅が広いケージだと、リスが逃げ出してしまう可能性があるので、その場合には格子の幅が狭い金網などを別途取り付けるようにしましょう。

 

噛み癖は根気よく直しましょう

リスは鋭い前歯でエサや物をかじる習性があります。ウサギやフェレットのように、かじる習性を矯正することはできないと考えてください。無理に矯正しようとすると、リスにとってストレスとなってしまい、飼い主への信頼を失ってしまいかねません。

リスはかじる動物だという認識をまず持つようにしてください。

急に噛まれるようになったり、何か思い当たる原因がある場合には、可能性のある要因を取り除いてあげるようにしましょう。広い部屋で遊ばせてあげたり、かじってもいい玩具を与えたり、リスの様子を見ながら、根気よく工夫してみてください。

 

トイレのしつけはほどほどに

犬や猫のように、トイレのしつけをリスに覚えこませるのは難しいと考えてください。個体差によっては、決まった場所に排泄してくれるようになるかもしれません。きちんとトイレができないからといって、悲観する必要はありません。

オシッコに関しては、角にする習性がありますので、うまくいく場合が多いようです。

なるべく決まった場所にしてくれるようになったらいい、くらいの気持ちでゆったりと構えておいてください。

 

脱走には細心の注意を払いましょう

リスは好奇心旺盛な性格のために、ちょっとした隙間があればすぐにスルッと抜け出てしまいます。部屋の中で放す場合や、エサやトイレのお世話のときには、窓やドアが閉まっているかきちんと確認するようにしましょう。

窓の網戸をしていても簡単にかじって外へ逃げていってしまいます。

外へ逃げてしまうと、猫や犬に襲われてしまう可能性もありますし、リスは外来種に指定されており、日本の生態系を壊すおそれもあるために、飼い主は責任をもって脱走しないように気を付けてください。

 

エサやりはできるだけ野生下に近い形で

リスの主食は、ペレット、種子類、野菜や果物などです。ペレットとは、ペット用の固形飼料のことで、必要な栄養の配合がされていて、食べやすい大きさになっています。リス専用のペレットもありますが、マウスやハムスター用での代用できます。

種子類はハムスター用にミックスされたものが市販されています。

リスと言えばひまわりの種をよく食べるイメージですが、実はひまわりの種は脂肪分がほとんどなので、与えすぎてしまうとリスが肥満になってしまいます。ひまわりの種は少し与える程度で良いでしょう。
ほかに、トウモロコシ、サツマイモ、リンゴ、バナナなど好んで食べます。

エサを与えるときには、毎日同じ場所にエサを置くのではなく、渡り木の上や床にまいたりするなど、野生下でエサを見つけるような形であげると良いでしょう。

 

秋は攻撃的になる習性があります

リスは野生下では冬に冬眠する動物です。巣穴で一匹で越冬するために、巣穴を横取りされないようにと気性が荒くなります。これは本能的なものなので、心配する必要はありません。

それまで懐いてくれていたのに、秋になると急に飼い主に噛みつくといったことも、よくあることです。飼い主からするとショックが大きいかと思いますが、この時期が過ぎればまた元通りにもどるので安心してください。

なるべくリスが穏やかに過ごせるように、過度なコミュニケーションは避けてください。

必要最低限のエサやりと掃除だけで、あとはそっとしてあげるのが一番です。

 

冬眠するかどうかはリス次第

冬眠するリスもいれば、冬眠しないリスもいます。現在ペットとして飼われているリスは、全て外国から輸入したものです。もともと冬眠しない地域出身のリスだと、飼育下でも冬眠しないようです。

高齢のリスや何らかの事情で冬眠させたくない場合には、部屋の温度を20℃以上に保って暖かくしてください。冬眠に入る時期はだいたい10月頃です。

冬眠に入っても数日に一回は起きて、エサを食べたり排泄したりします。起きたときにエサを食べれるように、準備してあげてください。

 

一般的なペットとして知られている犬や猫などと異なり、リスは飼育が難しいとされています。

しかし、上述したような飼育上のポイントをおさえて、きちんとした飼い方をして愛情を注げば、飼い主に懐いてくれてコミュニケーションできるようになります。お互いにうまく慣れてくれれば、その愛らしい姿に毎日癒されることでしょう。

ご紹介した7つのポイントを心に留めて、最後まで責任をもって飼育するようにしましょう。

 


まとめ


リスの飼い方で注意するべき7つのポイント

・住環境を整えましょう
・噛み癖は根気よく直しましょう
・トイレのしつけはほどほどに
・脱走には細心の注意を払いましょう
・エサやりはできるだけ野生下に近い形で
・秋は攻撃的になる習性があります
・冬眠するかどうかはリス次第


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