犬の里親になる為に大事な心構えとは

犬の里親になる為に大事な心構えとは

犬を飼うには、ペットショップやブリーダーから飼う方法もありますが、保健所や動物愛護団体から引き取る方法もあります。これを里親になると言います。犬の里親になるということは殺処分されるはずだった犬の命を救うという意味もあります。年々日本では殺処分される動物の数は減ってきていますが、日本ではまだ20万頭以上の犬や猫が殺処分されているのが現実です。

ヨーロッパの国々では殺処分がゼロなので、まだ日本は追いついているとは言えません。保健所やボランティア団体に犬が持ち込まれる理由は、飼い主が高齢になって世話が大変になったという理由もあります。また、犬が人を噛むようになってしまったという場合もあります。犬にはそれぞれ、前の家での生活があったことを理解して犬の里親にならなくてはなりません。

犬の里親になる為には、事前にいろいろなことを知って、準備しておく必要があります。犬の里親になるということは、たいていは成犬から飼う訳ですから、良いこともあります。成犬を引き取った場合、大きさが分かっているというメリットもあります。

前の飼い主や保護団体の人が、十分なしつけをしている可能性もあります。保護団体の人は、その犬の性格や気質を知っている訳ですから、飼う前に教えてもらえるという利点もあります。しかし、犬の里親になるには、心構えが必要です。そこで今回は、犬の里親になる為に大事な心構えをお伝えします。

 

犬の里親になる為に
大事な心構えとは

 

逃亡に気を付けよう

犬の里親になった場合には、迎え入れてすぐの時期は逃げ出してしまう可能性も考えなくてはなりません。犬にとって環境が変わり、里親の元へ来たばかりの犬は不安でいっぱいです。あなたのことをまだ飼い主とは認識しておらず、以前の場所へ帰ろうとする犬もいます。

基本的には室内飼育をして、慣れるまでは首輪にリードを付けておくと良いでしょう。最初のうちは散歩の時は念の為、首輪とリードを2本付けると逃亡防止になります。犬の中には大きな物音に驚いて、首輪を引き抜いて逃げようとする場合もあります。犬の里親になって成犬を飼う場合は、子犬を飼う場合と少し違いますが気長に接しましょう。

 

人と触れ合う機会には気を付けよう

犬の里親になってから、犬の散歩など第三者と触れ合う機会がある時は気を付けましょう。虐待を受けてきた犬の中には、普段は大人しくても何かのきっかけで人間に噛み付くことがあるからです。例えば女の人は大丈夫でも、男の人には恐怖を感じて噛み付くということもあります。

そういう場合は、散歩の時にはあまり人に会わないようなコースを選ぶと良いでしょう。虐待された犬の噛み癖を、成犬になってから直すことは難しいです。犬の里親になる前に、保護団体などで犬の特徴を聞いておくと良いですね。

 

犬の健康に気を付けよう

犬の里親になる時には、犬の健康に気を配りましょう。保護犬の中には病気を抱えていたり、警戒心が強くて餌を食べない犬もいます。餌を食べない時には点滴を打ったり治療が必要です。保護団体の主催者に、引き取る犬の健康状態も聞いておく必要があります。犬の里親になってからも、犬の様子をよく見て、健康状態を把握しておきましょう。かかりつけの獣医さんを決めておくと良いでしょう。

 

少しずつ信頼関係を築こう

犬の里親になったら、犬が受け入れてくれるまでのんびりと待ち、少しずつ信頼関係を築いていきましょう。保護犬がすべてそうだとは言えませんが、心に傷を負っている犬はなかなか懐いてくれない場合もあります。犬にも個性があり、すぐに懐く犬もいれば、人間から距離を置く犬もいます。

犬の里親として少しずつ信頼関係を作る気持ちで、ゆったりとした気持ちで焦らないことが大切です。犬に愛情は必ず伝わりますので、ゆっくりと信頼関係を作りましょう。

 

褒めてしつけよう

犬の里親になって、特に成犬から飼う場合は褒めてしつけるようにしましょう。叩くなどの体罰を与えることは止めましょう。体罰を与えられて興奮した犬に噛まれると大怪我をすることもあります。

成犬は子犬と違って顎の力が発達しています。名前を呼んで飼い主の顔を見た時や、散歩中横について歩いた時など、些細なことでもどんどん褒めて下さい。褒められて信頼関係ができると、難しいトレーニングに挑戦することもできるようになります。

 

環境を整えよう

犬の里親になると決めたら、犬を迎えることを想像して環境を整えましょう。犬の届く所に物を置かないように家族間で決めておきましょう。壊されたくない物や、犬が食べたら危険な物は隠しておくか、犬が届かない高い位置にしまいましょう。犬が何でもかじるかもしれないという前提で、部屋を整理整頓しておきましょう。また、犬が飛び越えられない高さのサークルを用意したり、迷子札やマイクロチップの準備をしましょう。

 

家庭内でのルールを統一しよう

犬の里親になったら、犬への接し方やしつけのルールを家庭内で統一させておきましょう。同じことをしても人によって叱ったり叱らなかったりすると、犬も混乱してしまいます。しつけのコマンドも統一した方が犬も覚えやすいでしょう。

家庭内でのルールで言えば「人間が食事をしている時に、人間の食べ物をあげない」というルールを決めたとします。しかし、こっそり食べ物をあげている人が1人でもいれば、犬は人間の食べ物を欲しがるようになります。犬の里親になる場合は、家庭内のルールをきちんと決めておくことをお勧めします。

 

いかがでしたでしょうか。

犬の里親になる為に大事な心構えを書いてみました。保護団体や保健所から犬を迎えるということは、子犬の時から飼うのとは違った大変さがあります。しかし里親の力で、その犬を幸せにしてあげることができます。辛い環境で育ってきた犬かもしれませんが、里親の愛情を知って犬自身も飼い主の愛を知ることができます。

最初は慣れてくれなかったり、警戒心を見せるかもしれませんが、だんだん犬も飼い主を必要として愛してくれるでしょう。保護団体から犬を迎える場合、犬がこの家で幸せになれるかどうか2週間程度のお試し期間がある場合もあります。

そういうお試し期間の時に、保護団体の人からアドバイスをもらったり、飼い方を学ぶといいですね。保護犬の中には大きな音に驚いたり、トイレトレーニングも大変な場合もあります。それでも長い目で見て、ゆっくりと新しい環境に慣れさせてあげることが大切です。少々時間はかかっても、あなたの愛情が犬に伝わり、犬もあなたの愛情に応えてくれるでしょう。

 

まとめ

犬の里親になる為に大事な心構えとは

・里親の元へ来たばかりの犬は不安で逃げ出してしまうことも考えなくてはなりません
・虐待を受けてきた犬は人間に噛み付くかもしれないので、第三者と会うような散歩の時に注意しましょう
・保護団体の人に犬の健康状態を聞いて、犬の健康に気を配りましょう
・心に傷を負っている犬もいるので、犬とはゆっくり信頼関係を築いていきましょう
・体罰を与えず、些細なことでも犬を褒めてしつけましょう
・犬の届く所に物を置かないように環境を整えましょう
・犬への接し方やしつけのルールを家庭内で統一させましょう


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