ハムスターの寿命は人間よりもずっと短く、平均で2~3年と言われています。2~3年と言えば、毎日働いて、忙しく生きている大人の人間ならあっという間に過ぎ去ってしまうほどの短期間ですよね。そんな環境の人がハムスターを飼うとなると、一瞬で別れの時が来てしまったかのように感じられることでしょう。
一緒にいたのが短い期間とは言え、大事なペットとの別れはとてもつらいものです。数年間でも愛情を注いでいたハムスターが寿命を迎えて、過剰に落ち込んだりペットロス状態になってしまう人もいるのではないでしょうか。
今回は、そんな短命なハムスターを飼うにあたり、寿命を受け入れて、穏やかな心持でそれに付き合えるような考え方についてお伝えします。
ハムスターの寿命と
一緒につきあう方法
「2~3年」というのはあくまで目安と思おう
一般的に言われる「ハムスターの寿命は2~3年」というのは、あくまでそれくらいで死んでしまうハムスターが比較的多いだけの、統計上の数値です。つまり、全てのハムスターの寿命がそれくらいということではないのです。また、ハムスターという生き物は、いつ寿命を迎えるかの個体差が大きいため、2~3年よりも短命な子、長命な子がたくさんいます。
当然ですが、飼い始めの段階でどの子が長生きするかはわかりませんので、一度ハムスターを飼い始めたら、いつ寿命を迎えるかわからないものだと捉えておきましょう。
「長生きできればラッキー」程度に考えよう
先ほど、ハムスターは平均寿命よりも長く生きる子も多いとお話ししましたが、だからと言って、長生きに期待を持ちすぎるのはおすすめできません。飼い方によってなるべく長生きしやすいような配慮はできますが、それでも、その個体の体質によっては早く死んでしまう場合もあります。また、体質に左右されるとはいえそれが遺伝するとは限らず、長生きしたハムスターの子孫だからとその子らも長生きするとは言えないのです。
やはり、過剰に長生きを望まず、2~3年くらいでこの世を去ってもおかしくないという認識でいた方が、飼い主が心を痛めずに済むでしょう。それで、長く生きてくれればもうけと思って下さい。
早く死んでも自分を責めすぎないようにしよう
長く生きる子がいれば、1年と数カ月などの短期間で生涯を閉じてしまうハムスターもいます。こんなハムスターたちの中には、もちろん不意の事故や病気もありますが、老衰で死んでしまう子も少なくありません。
ハムスターにとって良くない飼い方をしているわけではないのに長生きできない子がいたとしても、それは飼い主のせいではなく、その子自身の寿命なのだと思いましょう。一つの命が短く終わったとしても、それを重く受け止めて自分を責めずに、飼い主自身が納得できるようにしましょう。
悔いの無いようできることをしてあげよう
自分を責めてはいけないとわかっていても、大事なペットが死ぬと、色々な後悔に襲われるものです。そうならないためには、ハムスターが生きているうちから、後悔の無いようにできるだけのことをしてあげるのが重要です。
ハムスターに十分なことをしてやった上で寿命を迎えさせてあげれば、「ああすれば良かった、こうすれば良かった」と悩むことが少なくなります。それだけでも、ハムスターと死に別れた後の精神状態がだいぶ楽になるはずですよ。
手をかけすぎるのはやめよう
できる限りのことをしてやるとは言え、あまりに手をかけるとハムスターにとってストレスになり、却って寿命を縮めることになりかねません。必要以上にケージを掃除したり、場所移動させるとハムスターにダメージが加わります。
また、どの子も1歳までに死んでしまうという人にありがちなのが、しょっちゅう手に乗せて遊びすぎること。ハムスターは思いのほかストレスに弱い動物で、大きな音や温度変化、そして人の手で触れられることが苦手です。ハムスターの寿命を縮めないためには、構いすぎないことが大切です。
いかがでしたでしょうか。ハムスターの寿命を受け入れるために必要な考え方について、ご説明しました。
ここでお話ししたことをまとめると、「ハムスターはいつ死ぬかわからない生き物だ」という一言に尽きます。こう言ってしまうと身も蓋もありませんが、ハムスターは飼い主の努力次第では回避できない理由で死んでしまうことが多い動物です。また、ハムスターの治療に特化した動物病院も少ないため、病気に気付いてからでは手遅れだという事態もよくあります。
以上のように、ハムスターは長年共に過ごすのには向かないと言えます。もし、これからハムスターを飼うなら、いつ寿命が来てもおかしくないという覚悟を持ったうえで飼うようにして下さい。
まとめ
ハムスターの寿命を受け入れ上手につきあうには・「ハムスターの寿命は2~3年」というのはあくまで目安と思おう
・元々短命な動物のため「長生きできればラッキー」程度に考えよう
・早く死んでも自分を責めすぎないようにしよう
・死んだあと悔いの無いようできることをしてあげよう
・手をかけすぎるのは寿命を縮める恐れがあるのでやめよう