新しい一日の始まりは朝の散歩からです。近年、動物のペットサークルは当然のような風潮が見られます。そこで飼う動物は小から大きなものまであります。特に犬に関しては国内外で議論が絶えません。
諸外国では犬は拘束せずに自由にさせるべきだという主張です。犬の習性に適した飼い方をするのが常識だと言います。如何にも狩猟民族のセリフです。私たち農耕民族、特に日本人には馴染みません。
しかし、現実的にはその主張は先進国の採るべき方向性を示唆しているように思えます。これ以降、ペットサークルが動物のストレスになりうる危険な理由が存在します。では見ていきましょう。
ペットサークルが動物のストレスになりうる
危険な理由
サークル飼育は嫌なことだから
生後間もない子犬は可愛いものです。子犬はケージやクレートやサークルなどで飼われます。そこでは子犬の全ての生活が営まれます。その結果、その場所が一番落ち着く場として記憶されていきます。
ペットサークルは子犬や犬の最もリラックスできる場です。子犬のときから飼い主が手元に置き過ぎると、犬は絶えず飼い主を求めてしまいます。飼い主と犬とは一定の距離感を保つ必要がありました。
その解決手段としてペットサークル飼育をしたのです。犬を自由にさせる飼い方と矛盾しますが、それが人と上手く共存できる術になります。子犬の頃のサークル飼育はストレスになっていたのかもしれません。
ハウス訓練は辛く厳しいことだから
室内での放し飼いの生活では、犬も室内を自由に行き来しています。日常ではペットサークルの扉は日中には解放されています。私たちの日常は地震の発生や台風の襲来に度々遭うことがあります。
時として災害に遭遇してしまうと飼い主と共に犬もその影響を受けてしまいます。自宅が被災したときや災害時の一時避難などの非常時には、飼い主と一緒にいられない事態も起こることも考えられます。
他者との接触や動物舎への隔離も想定されます。ペットサークルでのハウス訓練は、犬も必要に応じてそういう生活に順応できるようにするものです。その訓練時には犬にストレスを与えていたかもしれません。
トイレのしつけは嫌なことだから
犬との外歩きはカラーやハーネスをしてリードでのお出かけです。犬が秘める本来の習性は地面を掘っての穴倉生活を営む動物です。狭い穴の空間はテリトリーになり、そこは安心して眠れる場所になります。
犬を飼うときには、犬の気が休まる場所の確保は理に適います。ペットサークルはそういう穴の狭い空間を演出します。また、警戒吠えやお客に迷惑が及ぶときには、中に入れて扉を閉めることもあります。
通常はペットサークルの脇にはトイレや水容器や遊び道具が置かれます。また、ペットサークルを用いて子犬のトイレなどのしつけをします。その時には子犬にはかなりのストレスを与えることになります。
食事を摂る場は嫌なことだから
犬は賢い飼育動物です。飼い主の指示語に従って行動します。それはまるで当然のような振る舞いを見せます。犬の食事はドックフードが主食になります。「ハウス」と指示語を発して食事を与えていきます。
その際に食事はペットサークルで摂るようにし向けていきます。ハウスという指示語は幾分命令口調で言います。嫌がる素振りを見せても、お腹が空いているときにはペットサークルに入っていきます。
これはしつけであり飼い主と犬との主従関係を正すトレーニングです。そして、食事時になれば犬は自らペットサークルに入っていきます。犬はペットサークルに入ることにストレスを感じていたのかもしれません。
お留守番の隔離は寂しいことだから
犬との駆け足は楽しいものです。家では犬は放し飼いの生活です。けれども犬に触れられたくないものはNOと言う指示語を出します。また、入ってはいけない部屋は扉を閉めることを忘れずにしておきます。
ペットサークルの扉は常時開放して犬は自由に出入りできます。けれども飼い主が外出するときには、お留守番をさせることになります。そのときはペットサークルの中に誘導して扉を閉めていきます。
その理由は、飼い主が不在で寂しいことやお留守番中の事故防止、さらにイタズラ防止などを兼ねて犬のためを思ってしていることです。ペットサークルの犬はかなりのストレスを募らせていたのかもしれません。
夜間の隔離は寂しいことだから
散歩では飼い主も犬も広い空間に出ることで解放されます。室内に設置されているペットサークルの扉は日中は解放しています。そして、夜の時間帯になると犬は中にいれて入口の扉は閉じています。
それは犬のためを思ってすることで、飼い主側の盲目的な愛情表現の発露は、犬のイタズラ防止や未知の危険から犬を守るためという理由によるものです。良かれと思ってしていることになります。
また、ハウストレーニングの成果もあって、ペットサークル内の犬はおとなしくしています。けれども夜間になるとペットサークルに隔離する処置方法は、犬にとっては相当なストレスを与えていたのかもしれません。
展示販売は辛く嫌なことだから
わが国では当たり前のペットの展示販売は、諸外国では禁止されています。ペットサークル風の閉ざされた空間の展示場では、自分が売り物になっているとは犬自身も知る由もありません。
ガラス越しに他者の多くの目に晒された日常生活を送っています。その場所が全ての生活の場になっています。トイレや水飲み場や餌場を兼ねています。もちろんその場で寝起きもしています。
雑多な臭気で満たされた狭い空間は空気も停滞しています。そして、他の同様の空間からは絶えず犬たちの話し声が聞こえてきます。展示場での犬たちはかなりのストレスを抱えていたのかもしれません。
いかがでしたか。ペットサークルが動物にストレスを与える可能性を探ってみました。諸外国ではペットサークルに動物、特に犬を閉じ込めて飼う習慣はないようです。以前のクジラやイルカの事例にもありました。
私たちにはペットサークル飼育の是非は受け入れ難いものです。しかし、ペットサークルを用いた犬の飼い方も時が解決してくれます。そして、犬を室内で自由に飼うにはそれ相応の覚悟が必要になってきます。
犬は可愛いものです。犬と一緒の生活はまた楽しいものです。さて、『ペットサークルが動物のストレスになりうる危険な理由』を、あなたとご一緒に見てきました。この項が、あなたのお役に立つことを願っています。
まとめ
ペットサークルが動物のストレスになりうる危険な理由・サークル飼育は嫌なことだから
・ハウス訓練は辛く厳しいことだから
・トイレのしつけは嫌なことだから
・食事を摂る場は嫌なことだから
・お留守番の隔離は寂しいことだから
・夜間の隔離は寂しいことだから
・展示販売は辛く嫌なことだから