猿はペットに向いてない?実は難しいその飼い方と接し方

猿はペットに向いてない?実は難しいその飼い方と接し方

タレントのベッキーも猿をペットにしていました。彼女が飼っていたスローロリスは、残念ながら絶滅危惧種に認定され、今では飼う事が禁止されています。しかし良く似た小さなスモールモンキーは相変わらず人気があるようです。

犬や猫と比べて、猿をペットにしている人は少ないですよね。一番人間に近い動物ですから、猿をペットにしたら、とても良い相棒になってくれるのでは?

実は猿をペットとして飼うのはいろいろと大変です。今回は猿はペットに向いてない?実は難しいその飼い方と接し方についてご説明しましょう。

 


猿はペットに向いてない?
実は難しいその飼い方と接し方

 

広いスペースが必要

人間並みの知能を持つ、と思われがちの猿ですが、実はトイレのしつけが出来ません。そのため部屋の中で放し飼いにするとあちこちでマーキングしてしまいます。飼い主は掃除で明け暮れてしまうでしょう。

食べ物のマナーも猫以下です。食べ散らかし、放り投げる事もしばしば。犬や猫と違って、まだ人間との暮らしが短い猿は、野生の性質が抜けていません。猿を飼って放し飼いにすれば、あなたの部屋はたちまちジャングル化してしまうはずです。

また樹の上で暮らしていた猿は、なるべく高い所を好みます。天井近くにハンモックや遊び木が必要です。猿を飼ったら、リビングは猿で占領される、それぐらいの覚悟をしておいた方が良いでしょう。理想では木の枝やロープ、ブランコといった設備のある広い屋内空間と屋外の運動場で飼うべきです。

 

治療費が高い

猿は動物病院でもあまりなじみのない動物です。家の近所に霊長類の診察ができて、しかも入院も可能だと言ってくれる獣医さんがいるかどうか、確認してください。そしてさらに、重い病気にかかると猿の治療費は保険のきかない人間並み、とも言われています。猿は人間の風邪が感染します。風邪を引いた時は猿に近づかないようにしましょう。逆も同様です。

また、猿は人に馴れ、スキンシップも人間並みですが、やはり動物です。いきなり噛み付く事もあります。

油断していると飼い主が病院へ行く事になるかもしれません。また、猿はヘルペス、結核、肝炎などにかかると、人間にも感染します。猿の健康管理は自分自身よりも徹底しておきましょう。

 

留守番が苦手

犬は番犬になりますし、猫は気ままに留守番の時間を楽しみます。しかし集団生活が長い猿にとって、1人の留守番はストレス以外の何者でもありません。

ギャッギャと大きな声で仲間を呼ぶ様に泣きわめいて、近所迷惑になるかもしれません。
留守番が長くて不機嫌になり、部屋のインテリアに八つ当たりする可能性もあります。犬の様に飼い主に従順な性格ではありませんから、怒らせるとなだめるのが大変です。

一人暮らしで昼間ずっと猿を1人にするような環境では、猿を飼うのは考えた方が良いでしょう。猿はとても寂しがり屋なのです。1人で留守番させる間、狭いケージに閉じ込めておくことは、猿に取ってかなり苦痛です。猿にはのびのびと仲間と遊ぶ環境が必要なのです。

 

発情期が凄い

猿も発情します。オスもメスも発情期は凄まじい事になります。普段からしつけの出来ない猿が、発情したら、思春期の男の子10人分に匹敵するかもしれません。

興奮して頭に血が上った猿が何をするか、飼い主はあらかじめ覚悟が必要です。個体差はありますが、猿の発情期は数ヶ月続きます。その間、どんなトラブルがあなたを襲うか怖くて想像ができません。

 

猿は匂いも臭い

猿専用のモンキーフードも売られていますが、果物も大好きな猿は、便も人間並みに匂います。トイレのしつけができない猿が、臭い便を部屋にまき散らしたらどうなるか、想像してみて下さい。猿をペットにする人は、赤ちゃん用のおむつを猿にはかせる訓練をまずした方が賢明です。

また猿自身の体臭もあります。個体差がありますが、猿も年をとればそれなりに加齢臭が匂うそうです。毎日猿を洗って清潔にすれば問題ない、と思うかもしれませんが、猿が大人しくお風呂に浸かり、黙って身体を洗わせてくれるかどうか、保証のかぎりではありません。

 

寿命が長い

猿は霊長類ですから、どんな小さな猿でも寿命はそれなりに長いと考えましょう。20~40年は家族の一員かもしれません。年を取った猿の介護、治療費は大変です。最後まで猿の面倒がみれるのか、家族全員でよく話し合いましょう。

猿は懐けばとても人懐っこく、愛情を返してくれる動物です。途中で別れるなんて猿にとっても大変なストレスになるはずです。家族の一員として最低でも20年は暮らす覚悟が必要です。

 

法律の規制にも注意しよう

猿はペットとして飼う場合、その猿がペットとしてきちんと認められている種類かどうか確認して下さい。

密猟などにより輸入された動物を飼う事は違法です。猿はとても高価です。珍しい猿は100万円以上する個体もザラにいます。その猿が違法に指定された猿だとしたら、すみやかに保健所に引き取られるはめになるはずです。

 

いかがですか。猿は確かに愛嬌があり、懐くとメロメロになりそうな予感がします。しかしどうして今まで猿がペットとして普及しなかったか考えて下さい。猿はペットとして飼うにはあまりにも大変でデメリットが大きいのです。

広大な土地付きの田舎の家なら大丈夫かもしれませんが、都内のマンションで猿を飼うのは考えた方が良いのではないでしょうか。

スモールモンキーと呼ばれる小さい猿なら大丈夫かもしれませんが、猿は野生動物です。飼育にはくれぐれも気をつけて下さいね。

 


まとめ


猿はペットに向いてない?実は難しいその飼い方と接し方

.広いスペースが必要
.治療費が高い
.留守番が苦手
.発情期が凄い
.猿は匂いも臭い
.寿命が長い
.法律の規制にも注意しよう


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