ペットと言えば猫や犬、または鳥などが一般的ですが、飼い方に気を付ければ、猿をペットにすることも不可能ではありません。ご存知の通り、猿は知能が高い動物ですから、他の動物をペットにするのとは違った関係を構築できたり、新しい発見をすることができるというメリットがあります。
ですが、猿をペットにする場合は、その他のメジャーな愛玩動物を飼うよりも気を付けておかなければいけないことがたくさんあることも事実。猿を飼う上で考えられるトラブルは数多く、例えば病気や、飼育環境、そしてしつけなどの部分で、簡単には行かないことがあるのです。
今回は、そんな猿の飼育について、飼い主が特に気を付けておくべきことについてお伝えします。
猿をペットにするときに気を付けて
おいた方がいい7つの事
そもそもペットには向かない
まず、最初に知っておきたいこととして、猿は野生の本能が強く、ペットとして飼われることを好まない性質を持ちます。ただ、種類を選べば飼うこと自体は可能です。
その場合は、猿の習性や本能を理解し、それらを押し殺させるような飼い方はしないようにする必要があります。あくまで、野生動物と一緒に暮らしているということを忘れないようにすることが、上手に猿を飼うためのコツと言えるでしょう。
ペットに適した猿の種類
猿がペットに適さないとは言っても、種類によっては一般家庭で飼うこともそう難しくはありません。猿の中でペットに向いている種類は、リスザルやコモンマーモセットなど、小型のものが挙げられます。
ニホンザルなども販売されているお店がありますが、ニホンザルはもともと群れをなして生活する習性が強いため、単独で飼うことはあまり適していないようです。
ケージを用意しよう
ここでは、小型の猿をペットにする前提で住環境についてご説明します。リスザルなどの小型の猿でも、運動をたくさんするために大きめのケージを用意する必要があります。また、他の動物と違い、トイレを覚える習性が無いため、新聞紙などを敷いたケージ内で好きに用を足させ、こまめに掃除してあげましょう。
猿は活発に動き回る動物のため、放し飼いをしたくなってしまいますが、それは物を壊されたり、事故の原因となるので避けて下さい。
病気に注意しよう
猿をペットにするにあたり、健康管理で一番注意したいのが、感染症です。猿は人間と同種に属するため、人間から猿へ、猿から人間へと病気をうつし合ってしまいます。
ですから、風邪などの些細な病気を始め、様々な感染症に対して注意が必要となります。マスクなどで感染予防することはもちろん、もしもの病気のときのために、猿を診てくれる獣医さんを探しておきましょう。
購入元を精査しよう
猿を販売しているお店はあまり多くはありませんので、いざペットに飼うと決めても、なかなか良い販売者が見つからない可能性があります。その少ない選択肢の中でも、劣悪な販売者との取引はおすすめできません。
健康管理をきちんとしていなかったり、どこで生まれた猿かはっきり明かさないお店は避けましょう。できれば、購入後も相談に乗ってくれるような、猿の飼育や販売に詳しいお店を選ぶことをおすすめします。
食事管理をしっかり行おう
猿は人間と同じものを食べますが、食べたがるままに与えてはいけません。食事管理を適当にしていると、栄養が偏ったり、体調不良の原因になる恐れがあるからです。
たまに果物などを与える程度なら問題ありませんが、基本的には猿もペットフードを食べさせる必要があります。猿を取り扱っているペットショップやインターネットで猿用のフードが売られているので、それを決まった量だけ与えるようにしましょう。
しつけはできない動物と思おう
猿は、トイレや飼い主への態度などをしつけることができない動物だと思いましょう。猿は犬などのように人間に寄り添う習性を持たず、且つ知能が高いため、飼い主の言うことを素直には聞いてくれません。ですから、猿を飼う上では、人間と接するときと同じく、相手の心理や習性をしっかり理解し、対等な関係を築けるようにする必要があるのです。
いかがでしたでしょうか。猿をペットにしたいという人も、少し現実が見えてきたのではないでしょうか。ここでご説明した通り、猿をペットにすることは、「不可能ではないが、簡単ではない」ことと言えます。しつけや健康管理だけではなく、お金もたくさんかかる動物ですし、レアなペットのために、どの獣医さんでも診てもらえるとは限りません。
ですが、それでも猿をペットにと強く望む人の気持ちを否定することはできません。難しいとはいえ、禁じられていることではないのですから、飼い主と猿、両方にとって幸せなペットライフになるように心がければ良いのです。そのためにも、猿を飼うための注意点をしっかり踏まえておいて頂ければ幸いです。
まとめ
猿をペットにするときに気を付けておいた方がいい7つの事とは
・そもそもペットには向かない
・ペットに適した猿の種類
・ケージを用意しよう
・病気に注意しよう
・購入元を精査しよう
・食事管理をしっかり行おう
・しつけはできない動物と思おう