猫をしつけるときにとっても重要な7つのポイント


猫は犬と違って「絶対的な順位をつけない」「服従性がない」等の理由から人間が、猫をしつけることは犬をしつける事に比べ非常に困難です。もし、飼い主さんが猫を叱りつけ、一度は言う事を聞いたとしても、その場限りで、また同じことを繰り返すという経験は沢山の飼い主さんがされているでしょう。

ねこにとって重要なのは安全かどうかであり自分自身の身に危険を感じない限りやりたいことをします。

飼い主さんが口うるさくしつけようとしても、猫は、その行動が悪かったとは理解できず、飼い主さんが自分を嫌っているのだと思ってしまうのです。結果として飼い主さんとの関係が悪化し、その後の猫との信頼関係を築く事は難しくなるでしょう。

ではどのようにして猫にしつけをしていけばいいのでしょうか。重要となる7つのキーポイントをお伝えします。


猫をしつけるときに
とっても重要な7つのポイント

 

猫の気持ちになりましょう

猫に悪い癖、困った行動がみられた場合、叱ろう、しつけようと思う前に、まず、何故その様な行動をしたのか?

猫の立場にたって考えてあげましょう。解決方法は叱る事ではなく、しつける事でもなく、何か人間側に問題がある場合も少なくはないのですから、一度冷静に分析してみましょう。

 

体罰では、しつけは出来ません

体罰は「しつけ」ではないのです。厳しい言葉になりますが『虐待』です。言葉を持たない動物に対して言って聞かせる事は無理というお考えも一理あるかも知れませんが、体罰は猫を怖がらせるだけで、根本的な解決ではないというのも事実です。

結論的には意味がないのです。そして猫は嫌いな人の言うことは聞かないそうです。飼い主さんと猫の関係が悪く、それが原因で粗相を繰り返す猫がいるともいわれます。

「しつけ」のつもりで猫を叩く事で暴力的な猫に育ててしまい、噛み癖のある猫にしてしまう危険性もゼロではないのです。 猫が好きで飼っている飼い主さんであれば、動物虐待や猫に嫌われる事は決して本意ではないでしょう。

 

無意味に叱らないこと

帰宅時に飼い主さんが留守中の猫のイタズラに気付き、叱る事は人間の側からすれば当然の事かも知れませんが猫にとっては寝耳に水といった感覚なのです。何故なら、猫にとってそれは既に時効の出来事だからなのです。

叱るのが無駄なだけではなく、叱られている理由が猫には分からないのです。効果があるどころか猫を混乱させる事なのです。ではイタズラしたのと同時、つまり現行犯で叱るとしましょう。それも実際には意味のない事が少なくはありません。

それは猫自身が自分のした事をは悪いこととは思っていないのです。イタズラではなく興味本位であったり、人間の不注意の結果だったりと猫にはネコなりの理由があって起こす行動がほとんどだからです。子猫の場合は特にそうです。

何が良いのか、悪いのか(飼い主の気持ち)を知る由もないのです。また猫はとても繊細な動物で一度嫌な思いをしてしまうと、ダメージはかなり大きく、回復するのには、とても時間がかかります。

 

しつけは習慣づけましょう

猫は「習慣」を理解できる動物です。毎日の習慣として癖にすれば、守り続ける事が出来ると言われています。

例えば爪とぎ、これも爪を立てる場所は専用の爪とぎだけという事をきちんと教え、それが習慣になれば、飼い主を困らせる壁や家具などで爪とぎをするといった問題行動も防ぐ事が出来るのです。

猫が爪を立てる理由も様々ですので、あまりにも爪とぎの習慣づけが出来ない場合には、その意味を一度よく調べてみる必要があります。

 

飼い主さんが工夫するようにしよう

イタズラを制止したかったら、されそうな状況を作らない、そして行かせたくない場所があるのなら行けない様にする工夫がまずは、大切です。しかし猫にも楽しみは必要です。高い所に乗りたいという欲求は猫の本能からよるものです。

飛び乗っても良い場所を作ってあげ、そこにはフードやベッドを置いておき、自由に行く事を許可し、欲求を満たしてあげましょう。ゴミや食べ残しをいじってしまうのならゴミ箱の置き場所や、ふたのついたゴミ箱を用意し、速やかに片付け猫の目に触れない様にするなど、飼い主さんが出来る事から始めましょう。

猫ばかりを怒る、叱るのではなく、飼い主さんが猫の気持ちを理解し、ちょっと工夫をしてあげるだけで、今まで猫の問題行動と思っていたことが実は自分の工夫の無さだったと気づくでしょう。また、それと同時に猫の行動について困っていた事、悩んでいた事も嘘のように解決するという訳です。

 

行動にあった適切な環境づくりをしましょう

猫の習性として、排泄する場所にはある程度の広さを必要とします。

土を掘り、排泄物に土をかけて埋めるという事が満足にできるだけのスペースを準備し与えてあげる事が必要です。そんな環境が整ってこそ子猫は自ずと適切な排泄をする事が出来るようになります。

しかし、その場所の近くに子猫が排泄場所と間違えやすい、例えばプランターや観葉植物なの土などがあると、混乱してしまい、しつけに失敗する事もありますのでご注意ください。

 

叱るときの言葉かけは簡潔に

これは、とても大切な事なので是非守ってください。猫を叱らなければいけない時、絶対に厳しい口調で名前を呼んではいけません。ネガティブな場面で名前を連呼してしまう事は禁物です。

そんな経験をさせてしまうと、その後は、名前を呼ばれても来なくなってしまうそうです。叱る時の言葉かけとしては『だめ!』『NO!』など簡単明瞭な言葉で強い禁止の意思を伝えましょう。

決して感情的だったり大きな声で叫ぶのではなく、しっかり猫の目を見て、落ち着いた様子で短く叱るという事が大切なのです。また、逆に子猫が良い行動をしたときには思いっきり褒めてあげる事も有効です。経験が次の行動につながる第一歩だからです。

 

以上が猫をしつけるときに重要な7つのポイントです。猫との共同生活を円滑に送る為に飼い主さんは猫を上手にコントロールしたいと思う事は当然かもしれませんが、一番重要なことは、命令する(=人間の都合を押し付ける)のではなく『猫の立場で物を見る(考える)』という事でしょう。

猫自身が納得できていなければ、それは、人間の勝手な言い分という事なのです。

子猫の段階であれば、盲目的に母に従うので、飼い主と子猫の信頼関係さえ確立していれば、比較的しつけも上手くいくと考えられます。ですから、可能であれば、子猫のうちに有効的な躾け方を知り、実践しましょう。

子猫が良い行動をしたときには思いっきり褒めてあげましょう。褒められた行動を子猫はちゃんと覚えています。

「褒められたい」からその行動を取るようになり、それが習慣となっていくのです。褒められることが増えれば、自然に叱られる行動は減っていくものです。何はともあれ、猫の立場になり、猫が何を考えているのか、何がしたいのかを理解した上で、猫とは上手に付き合い、良きパートナーとなれるようにしましょう。

まとめ

猫をしつけるときにとっても重要な7つのポイント

・猫の気持ちになりましょう
・体罰では、しつけは出来ません
・無意味に叱らないこと
・しつけは習慣づけましょう
・飼い主さんが工夫するようにしよう
・行動にあった適切な環境づくりをしましょう
・叱るときの言葉かけは簡潔に


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